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最終更新:2026年8月16日
結論だけ先に
- 土地活用の利回りとして流通している数字の多くに、公的な裏付けがありません。この記事では、数字がある部分とない部分をはっきり分けています。
- 5つの選択肢のうち、売却だけは事前に金額をかなり正確に知ることができます。実際の着地は査定額の86〜87%あたりです。
- 更地にすると住宅用地の特例がなくなります。建てて貸す選択は金額が最も大きく、やめるのが難しくなります。戻れる順に検討してください。
根拠と出典は本文にあります。急いでいる方は、下の目次から必要な章だけ読んでください。
この記事の立場
相続した土地の活用法を比較する記事はたくさんあります。そのほとんどが、駐車場・トランクルーム・アパートの「利回り」を数字で並べています。
この記事では、それらの数字を書きません。 探しましたが、国や自治体が公表している全国統計が存在しないからです。民間各社が出している「利回り◯%」は、立地・稼働率・初期費用の前提が公開されていないため、比較の土台になりません。
代わりにこの記事では、公的な数字が存在する部分と、存在しない部分をはっきり分けます。 存在しない部分は「調べようがない」ではなく、「複数社に見積もりを出させて比べるしかない」という結論になります。
まず、あなたは少数派ではありません
国土交通省の令和5年世帯土地統計(令和5年10月1日現在)に、こういう数字があります。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 現住居の敷地以外の土地を所有する世帯 | 775万世帯(全世帯の13.9%) |
| そのうち「現住居の敷地以外の宅地など」の取得方法 | 相続・贈与が59.1% で最多 |
| 利用していない空き地 | 1,283㎢(同区分の 30.7%) |
出典:国土交通省「令和5年世帯土地統計 結果の概要」(令和7年9月30日)(2026年8月16日確認)
相続で手に入れた土地の、およそ3割が使われないままです。持て余しているのはあなただけではありません。
5つの選択肢
| # | 選択肢 | 初期費用 | 元に戻せるか | 公的な数字 |
|---|---|---|---|---|
| ① | 何もしない(持ち続ける) | 0円 | — | あり(固定資産税) |
| ② | 売る | 0円 | 不可 | あり(税制・成約価格) |
| ③ | 駐車場にする | 小 | 戻せる | なし |
| ④ | トランクルーム等を置く | 中 | 戻せる | なし |
| ⑤ | 建物を建てて貸す | 大 | 実質困難 | 一部あり(税制) |
下にいくほど初期費用が増え、やめるのが難しくなります。 ①→⑤の順に検討するのが安全です。逆から入ると、戻れなくなります。
① 何もしない:コストは確定している
「何もしない」も選択肢のひとつです。ただしゼロ円ではありません。
固定資産税は課税標準額の1.4%(標準税率)、都市計画税は0.3%(制限税率)が上限です。
出典:総務省「固定資産税の概要」(2026年8月16日確認)
建物が建っている土地には住宅用地の特例があり、課税標準が下がります。
| 区分 | 固定資産税 | 都市計画税 |
|---|---|---|
| 小規模住宅用地(200㎡以下) | 課税標準 1/6 | 課税標準 1/3 |
| 一般住宅用地(200㎡超) | 課税標準 1/3 | 課税標準 2/3 |
空き地(更地)にはこの特例がありません。 詳しくは解体すると固定資産税は本当に6倍かにまとめました(結論だけ書くと、負担調整措置があるため6倍にはならず、最大4.2倍です)。
放置には行政上のリスクもあります
建物がある場合、管理を怠ると「管理不全空家等」「特定空家等」に指定される可能性があります。勧告を受けると住宅用地の特例が外れます。
令和5年度の全国実績はこうなっています。
| 区分 | 措置 | 件数 |
|---|---|---|
| 管理不全空家等 | 勧告 | 0件 |
| 特定空家等 | 助言・指導 | 4,246件 |
| 特定空家等 | 勧告 | 534件 |
| 特定空家等 | 行政代執行 | 33件 |
出典:国土交通省「空き家対策の現状について」(令和6年12月4日)(2026年8月16日確認)
管理不全空家の勧告は全国で0件です。すぐに何かが起きるわけではありません。ただし特定空家の勧告は534件出ています。詳細は空き家を放置するとどうなるかへ。
①が向いている人:判断材料が揃っていない人。慌てて動くより、1年分の固定資産税を払って考えるほうが安いことは多いです。
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その「はっきりした数字」は、調べれば今日わかります
売るという選択肢だけは、金額が先に出ます。持つ・貸すと比べるにも、売った場合の数字が1つないと比較になりません。
先に断っておきます。買取は、仲介で売れた場合より手取りが下がります。それでも見る価値があるのは、比較対象の数字が手に入るからです。運営は株式会社ネクサスプロパティマネジメント(宅地建物取引業免許:国土交通大臣(1)第10311号)。同社は「個人情報の入力は不要、匿名のまま利用でき、営業電話もありません」という匿名のAI査定も公開しています(入力3項目・最短30秒/2026年6月20日 同社発表)。まだ売ると決めていない段階なら、まず匿名のほうで桁だけ確かめてください。ただし匿名で出るのは機械的な概算です。実際の金額を知るには、連絡先を入れて査定を申し込む必要があります(申し込めば担当者から連絡が来ます)。
売ると決めてから調べるものではありません。決めるために調べるものです。年間の維持費は空き家の維持費を実額で積み上げた記事にまとめました。
② 売る:数字がいちばんはっきりしている
5つのなかで、唯一「いくらになるか」を事前にかなり正確に知ることができる選択肢です。
相場の把握
不動産流通機構(レインズ)の2026年7月度・首都圏中古戸建のデータです。
| 項目 | 金額 | 前年同月比 |
|---|---|---|
| 成約価格 | 3,933万円 | +0.6% |
| 新規登録価格 | 4,846万円 | +11.4% |
| 成約件数 | 1,738件 | ▲1.9% |
出典:東日本不動産流通機構「月例速報 Market Watch(2026年7月度)」(2026年8月16日確認)
売出価格と成約価格の差が広がっています。査定額の86〜87%あたりが着地点と見ておくと現実的です。詳しくは実家の売却相場を調べる3つの方法へ。
税制上の期限が2つあります
| 特例 | 内容 | 期限 |
|---|---|---|
| 空き家の3,000万円特別控除 | 譲渡所得から最大3,000万円控除 | 令和9年12月31日まで |
| 低未利用土地等の100万円控除 | 譲渡所得から100万円控除 | 令和10年12月31日まで |
空き家の3,000万円控除は、2025年以降に相続した方にとって、個別の3年期限より制度の期限のほうが先に来ます。つまり実質的な期限は2027年12月31日です。
出典:国税庁 No.3306「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」(2026年8月16日確認)
低未利用土地等の100万円控除は、令和8年度税制改正で3年延長され、令和8年1月1日〜令和10年12月31日が適用期間になりました。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 譲渡対価 | 500万円以下(市街化区域・用途地域指定区域等は800万円以下) |
| 所有期間 | 譲渡した年の1月1日時点で5年超 |
| その他 | 都市計画区域内 / 親族間譲渡は不可 / 譲渡後に利用されること |
出典:国税庁 No.3226/国土交通省「令和8年度税制改正概要」(令和7年12月)(2026年8月16日確認)
安く売らざるを得ない土地ほど、この控除が効きます。 500万円で売れた土地の利益から100万円引けるのは小さくありません。利用実績は令和4年1〜12月で確認書交付4,842件、譲渡前の状態は空き地が55%でした。
出典:国土交通省「低未利用土地の利活用促進に向けた長期譲渡所得100万円控除制度の利用状況について」(2026年8月16日確認)
売る前に必ず確認すること
接道です。建築基準法43条は「建築物の敷地は、道路に2メートル以上接しなければならない」と定めています。これを満たさない土地は、解体すると再建築ができません。 更地にしてから気づくと取り返しがつきません。詳しくは古家付き土地か更地かへ。
②が向いている人:使う予定が明確にない人。維持費と固定資産税が確定的に出ていく一方、値上がりを見込む根拠がない場合。
③ 駐車場:戻せるが、税制上の優遇はほぼない
初期投資が小さく、やめたくなったらすぐやめられるのが利点です。舗装しない青空駐車場なら、原状回復もほぼ不要です。
ただし、税制上のメリットはほとんどありません。
- 住宅用地の特例は使えません(建物がないため)
- 相続税の小規模宅地等の特例は「貸付事業用宅地等」として200㎡まで50%減にとどまります(後述)
そしてこの記事では駐車場の利回りを書きません。 需要は完全に立地依存で、公的な統計が存在しないためです。近隣の月極駐車場の募集価格を実際に見て回るのが、いちばん確実な調査方法です。
③が向いている人:駅や商業施設に近く、周辺の月極駐車場が埋まっている土地を持っている人。まず近隣の空き状況を自分の目で確認してください。
★小規模宅地等の特例の入口は「建物又は構築物の敷地」です
駐車場に税制上の優遇がほぼない理由は、条文の入口にあります。
租税特別措置法第六十九条の四第一項
個人が相続又は遺贈により取得した財産のうちに、当該相続の開始の直前において、……被相続人等……の事業……の用又は居住の用……に供されていた宅地等……で財務省令で定める建物又は構築物の敷地の用に供されているもののうち政令で定めるもの(特定事業用宅地等、特定居住用宅地等、特定同族会社事業用宅地等及び貸付事業用宅地等に限る。……)がある場合には……
出典:e-Gov法令検索 租税特別措置法第69条の4第1項(全文を開いて確認/2026年9月3日)。括弧書きの一部を省略しています
「建物又は構築物の敷地の用に供されているもの」。これが特例の入口です。土地そのものを貸しているだけでは、この文言に当たりません。
ただし、何が「構築物」に当たるかは財務省令が定めています。この記事では、その財務省令の中身までは確認していません。アスファルト舗装や砂利敷きがどう扱われるかは、税理士または税務署に確認してください。条文から言えるのは「建物か構築物の敷地であることが前提になっている」というところまでです。
そして仮に入口を通っても、駐車場は貸付事業用宅地等になるので、1項2号の「百分の五十」、2項3号の「二百平方メートル以下」です。住んでいた土地(20%・330㎡)とは別の枠になります。
④ トランクルーム等:数字が最も出てこない
コンテナ型のトランクルームなどを設置する方法です。事業者が設備を用意し、土地を借りる形態もあります。
この選択肢について、この記事では判断材料を提供できません。 稼働率も利回りも公的統計がなく、事業者ごとの条件差が大きすぎるためです。
確認すべきなのは次の点です。
- 用途地域によって設置できない場合があります(自治体の都市計画課へ)
- コンテナが「建築物」に該当する場合、建築確認が必要です
- 撤退時の原状回復費用が誰の負担か、契約書で確認してください
④が向いている人:③④は「やめられる」点が共通しています。まず③を検討し、駐車場需要がない立地なら④を、という順が現実的です。
★コンテナも「建築物」になり得ます(建築基準法2条1号)
トランクルームの数字が出てこない理由のひとつは、そもそも設置できるかどうかが土地によって違うことです。その入口の条文を置きます。
建築基準法第二条第一号
建築物 土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの(これに類する構造のものを含む。)、これに附属する門若しくは塀、観覧のための工作物又は地下若しくは高架の工作物内に設ける事務所、店舗、興行場、倉庫その他これらに類する施設……をいい、建築設備を含むものとする。同法第六条第一項
建築主は、第一号若しくは第二号に掲げる建築物を建築しようとする場合……又は第三号に掲げる建築物を建築しようとする場合においては、当該工事に着手する前に、その計画が建築基準関係規定に適合するものであることについて、確認の申請書を提出して建築主事等の確認……を受け、確認済証の交付を受けなければならない。
出典:e-Gov法令検索 建築基準法第2条第1号・第6条第1項(全文を開いて確認/2026年9月3日)。括弧書きの一部を省略しています
「土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの」。コンテナには屋根も壁もあります。土地に定着していれば、この定義に当たります。「置いてあるだけ」に見えても、条文が見ているのは定着しているかどうかです。
建築物なら、6条1項の確認が要ることがあります。そして建てられる用途は用途地域で決まり、建ぺい率・容積率もかかります。「更地だから何でも置ける」ではありません。
ただし、どのコンテナが「土地に定着する」に当たるかの判断は、条文だけでは決まりません。基礎の有無や設置方法によります。この記事は、その判断基準にはあたれていません。設置前に必ず自治体の建築指導課に確認してください。
⑤ 建物を建てて貸す:金額が最も大きく、戻れない
アパート・戸建て賃貸などです。5つのなかで唯一、大きな借入を伴う可能性がある選択肢です。
税制上のメリットは実在します
- 貸家建付地の評価減:自用地価額 − 自用地価額 × 借地権割合 × 借家権割合 × 賃貸割合。借家権割合は令和6年分で全都道府県一律30%
- 小規模宅地等の特例(貸付事業用宅地等):200㎡まで50%減
出典:国税庁 No.4614/No.4124(2026年8月16日確認)
ただし注意点が3つあります。詳細は土地活用で相続税は本当に下がるのかにまとめました。
- 効くのは相続のとき。すでに相続済みの方の今回の税額は変わりません
- 特定居住用(80%・330㎡)が使える土地なら、貸すと50%・200㎡に下がります
- 相続開始前3年以内に新たに貸し始めた土地は原則対象外です
貸すと消えるものがあります
実家をいったん賃貸に出すと、空き家の3,000万円特別控除は使えなくなります。 相続時から譲渡時まで、事業・貸付・居住の用に供されていないことが要件だからです。控除額3,000万円 × 税率20.315% で、失う金額は最大約609万円になり得ます。
出典:国税庁 No.3306(2026年8月16日確認)
「とりあえず数年貸してみる」は、この控除を捨てる判断です。
数字は自分では出せません
建築費・想定家賃・入居率は、事業者に出させる以外に知る方法がありません。 そして1社の事業計画だけでは、その家賃設定が強気なのか堅めなのかを判断できません。
判断できるのは、同じ土地に対する複数社のプランを並べたときだけです。家賃想定が社によって2割違う、といったことは実際に起こります。
⑤が向いている人:土地の立地に賃貸需要があり、空室でも返済を続けられる資力があり、10年以上の運用を前提にできる人。
★「戻れない」の正体は、借地借家法にあります
この記事は⑤を「戻れない」と書いてきました。その根拠は、3つの条文です。
借地借家法第二十六条(建物賃貸借契約の更新等)
1 建物の賃貸借について期間の定めがある場合において、当事者が期間の満了の一年前から六月前までの間に相手方に対して更新をしない旨の通知……をしなかったときは、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなす。ただし、その期間は、定めがないものとする。
2 前項の通知をした場合であっても、建物の賃貸借の期間が満了した後建物の賃借人が使用を継続する場合において、建物の賃貸人が遅滞なく異議を述べなかったときも、同項と同様とする。同法第二十八条(建物賃貸借契約の更新拒絶等の要件)
建物の賃貸人による第二十六条第一項の通知又は建物の賃貸借の解約の申入れは、建物の賃貸人及び賃借人……が建物の使用を必要とする事情のほか、建物の賃貸借に関する従前の経過、建物の利用状況及び建物の現況並びに建物の賃貸人が建物の明渡しの条件として又は建物の明渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して、正当の事由があると認められる場合でなければ、することができない。同法第三十条(強行規定)
この節の規定に反する特約で建物の賃借人に不利なものは、無効とする。
出典:e-Gov法令検索 借地借家法第26条・第28条・第30条(全文を開いて確認/2026年9月3日)
この3つが重なると、こうなります
①黙っていると、契約は自動的に続きます(26条1項)。「更新したものとみなす」。しかも「その期間は、定めがないもの」——期間の定めのない賃貸借になります。
②通知するには、正当の事由が要ります(28条)。条文は考慮する事情を列挙しています。「建物の使用を必要とする事情」「従前の経過」「利用状況」「現況」、そして「財産上の給付をする旨の申出」——立退料です。立退料も考慮の一要素として条文に書かれています。ただし、それだけで正当の事由が認められるとは書かれていません。
③契約書に書いても、無効になります(30条)。「賃借人に不利なもの」は無効。「10年で必ず明け渡す」と契約書に書いても、それだけでは効きません。
解約を申し入れる場合も、27条1項により「解約の申入れの日から六月を経過することによって終了する」と定められています。思い立った日に終われるものではありません。
★更新のない契約もあります(38条・定期建物賃貸借)
借地借家法第三十八条(定期建物賃貸借)
1 期間の定めがある建物の賃貸借をする場合においては、公正証書による等書面によって契約をするときに限り、第三十条の規定にかかわらず、契約の更新がないこととする旨を定めることができる。
3 ……建物の賃貸人は、あらかじめ、建物の賃借人に対し、……契約の更新がなく、期間の満了により当該建物の賃貸借は終了することについて、その旨を記載した書面を交付して説明しなければならない。
5 建物の賃貸人が第三項の規定による説明をしなかったときは、契約の更新がないこととする旨の定めは、無効とする。
6 ……期間が一年以上である場合には、建物の賃貸人は、期間の満了の一年前から六月前までの間に……終了する旨の通知をしなければ、その終了を建物の賃借人に対抗することができない。
出典:e-Gov法令検索 借地借家法第38条(全文を開いて確認/2026年9月3日)。第2項・第4項・第7項以下は省略しています
これが「戻れる」ほうの契約です。ただし条件が厳しく書かれています。書面でなければならず(1項)、あらかじめ別の書面で説明しなければならず(3項)、説明しなければ「更新がない」という定めそのものが無効になります(5項)。
そして6項——期間が1年以上なら、満了の1年前から6か月前までに通知しなければ、終了を主張できません。普通の賃貸借と同じ通知期間が、ここにも出てきます。
「建てて貸す」を検討するなら、どちらの契約にするかを最初に決めてください。あとから変えることはできません。
判断の順番
- 相続税がかかる規模か(基礎控除 = 3,000万円+600万円×法定相続人の数)
→ かからないなら、相続税対策としての活用は検討不要です - 接道を満たしているか(2m以上)
→ 満たさないなら、解体・建築の選択肢が消えます - 売った場合の手取りを試算する
→ これが比較の基準線になります。ここが分からないと他と比べられません - その基準線を上回る活用案があるか
→ ③④⑤を検討。上回らなければ②か①です - 戻せない選択肢は最後に
→ 売却と建築は不可逆です
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数字が出てこない選択肢だけ、出してもらう
この記事では、売った場合の数字がいちばんはっきりしていて、建てて貸す場合の数字がいちばん出てこないと書きました。その出てこない側を、あなたの土地について具体的な金額にする方法があります。タウンライフの土地活用は、アパート・マンション・駐車場などの活用プランと費用・見積りを複数社から無料で取り寄せられるサービスです(同社の説明)。当サイトは、あなたの地域に何社いるかを確認していません。
①一括で複数社に依頼する形です。1社だけ選ぶと、提案書は届きません。成果条件がそう決められています。
②土地の条件や地域によっては、紹介できる会社が見つからないことがあります。その場合は提案が届きません。
③申し込むと、本人確認の連絡が入ります。知らない番号でも出てください。ここで確認が取れないと先に進みません。
④届くのは「プラン」と「見積り」であって、確定した収益ではありません。提案書に載る利回りは、その会社の想定です。
⑤貸すと決める前に、この記事の「判断の順番」に戻ってください。建てて貸す選択肢だけは、あとから戻れません。
売った場合の数字は不動産一括査定サイトの比較で出せます。この2つを並べて初めて比較になります。各社の比較は土地活用プラン一括請求サービスの比較、連絡の受け方は断り方のルールにまとめました。
よくある質問
ここは「どの数字なら信じてよいか」を基準に答えます。
Q. 「相続税対策になります」と言われました。本当ですか。
A. 3つ確かめてください。3つとも当てはまって、はじめて成り立つ話です。
| 1 | そもそも相続税がかかるのか。基礎控除の範囲に収まるなら、対策する対象がありません |
|---|---|
| 2 | 3年を超えて貸し続けられるのか。小規模宅地等の特例の貸付事業用宅地等からは「相続開始前3年以内に新たに貸付事業の用に供された宅地等」が除かれます。直前に建てても効きません |
| 3 | 居住用の特例を失わないか。特定居住用宅地等は330㎡・80%、貸付事業用宅地等は200㎡・50%。貸すと面積も割合も下がります |
出典:国税庁「No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)」(2026年8月16日確認)
税額が下がっても、それ以上に手元の資産が減るなら、意味がありません。詳しくは相続税と土地活用の記事で条文まで示しました。
Q. 利回りの数字はあてになりますか。
A. 提案書の利回りには、公的な裏づけがありません。当サイトが調べた限り、土地活用全般の利回りについて、国や自治体が公表している統計は見つかりませんでした。
見るべきは利回りではなく、この3つです
- 空室になったときの数字が入っているか。満室前提の試算は、いちばん都合のよい場合だけを並べたものです
- 何年目に何を修繕する前提か。大規模修繕を入れていない長期収支は、あてになりません
- やめるときにいくらかかるか。入居者がいる建物は、簡単には壊せません
Q. いちばん確実に金額が分かる選択肢はどれですか。
A. 「売る」です。売却は一度きりの金額が、査定という形で先に出ます。賃料収入のように何十年もの予測を積み上げる必要がありません。
だから当サイトは、まず売却の数字を取ることをすすめています。売らない判断をするためにも、その数字は要ります。調べ方は売却相場を自分で調べる手順にあります。
Q. 駐車場にすれば税金は安くなりますか。
A. 逆です。住宅用地特例が外れるので、土地の固定資産税は上がります。
更地や駐車場には住宅用地特例(200㎡以下は価格の6分の1)が適用されません。「戻せる」という点では駐車場に価値がありますが、税制上の優遇を期待して選ぶものではありません。税額がどう動くかは解体後の固定資産税を計算した記事で自分で出せます。
Q. サブリースを勧められました。何を確認すればいいですか。
A. 書面が2回出てくるかどうかです。これは法律上の義務です。
| 契約する前 | 特定転貸事業者は、契約を締結するまでに書面を交付して説明しなければなりません(法30条1項) |
|---|---|
| 契約したとき | 遅滞なく、所定の事項を記載した書面を交付しなければなりません(法31条1項) |
| 違反したら | 書面を交付しない、記載しない、虚偽の記載をした場合は50万円以下の罰金(法43条) |
出典:e-Gov法令検索「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」(2026年8月16日確認)
口頭だけで進めようとする相手は、その時点で法令違反です。「30条の書面をください」と言えば足ります。営業電話への対処は土地活用の営業電話を止める方法にまとめました。
Q. 建物を建てて貸すのはどうですか。
A. 金額がいちばん大きく、そして戻れません。入居者が入れば、あなたの都合だけで壊すことも売ることもできなくなります。
だから最後に検討するものです。売った場合の手取りを知ってから比べてください。順番を逆にすると、比較の基準がなくなります。
Q. 売るなら使える税の特例はありますか。
A. 相続した実家なら、条件を満たせば3,000万円の特別控除が使えることがあります。使えるかどうかで手取りが数百万円変わります。要件はこの記事にまとめました。売ったあとでは間に合わない要件があるので、売る前に読んでください。
売る・貸す・持つを10年の手取りで比べる活用プランの取り寄せ方を見るまず売却の数字を取る
この記事で確認できなかったこと
- 駐車場・トランクルーム・太陽光の利回り:国・自治体が公表する全国統計は見つかりませんでした。本記事では数字を書いていません
- アパート経営の空室率:同様に、全国統計は確認できませんでした
- 土地活用の選択肢別の実施件数:どの活用法がどれだけ選ばれているかの統計は見つかりませんでした
- 令和7年分・令和8年分の借家権割合:確認できたのは令和6年分の「全都道府県30%」までです
- コンテナ型トランクルームの建築確認の要否:建築基準法2条1号の「建築物」の定義(土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの)と6条1項の確認申請の条文は、e-Gov法令検索で全文を確認して本文に引用しました。ただし、どのコンテナが「土地に定着する」に当たるかの判断基準(基礎の有無・設置方法)と、自治体ごとの運用の差は確認できていません。設置前に必ず自治体へご確認ください
- 租税特別措置法69条の4第1項の「財務省令で定める建物又は構築物」の中身:法律の条文が「建物又は構築物の敷地の用に供されているもの」を前提としていることは確認しましたが、財務省令が何を構築物としているかにはあたれていません
本記事は一般的な情報提供であり、個別の税務・法律相談ではありません。実際の判断にあたっては、税理士・宅地建物取引士・所轄の税務署等にご相談ください。
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