実家を相続したら、畑と山も付いてきた。名寄帳を取り寄せたら、知らない地番が10筆並んでいた。
これは地方の実家では普通に起きます。そして農地と山林には、宅地にはない「届出の義務」があります。しかも届出先も期限も、農地と山林で別々です。
この記事は、農地法・森林法とそれぞれの省令、農林水産省・林野庁・国税庁・法務省の公表資料だけで確認したものです。とくに「10か月」という数字については、他所の説明と食い違うことを先に書いておきます。
最終更新:2026年8月19日
結論だけ先に
- 農地は農業委員会へ、山林は市町村長へ。届出先が違います。農地は農地法3条の3、山林は森林法10条の7の2です。
- 山林は90日以内。これは省令に書いてあります(森林法施行規則7条1項)。農地の「10か月」は法律の期限ではありません。農地法3条の3の条文は「遅滞なく」としか書いておらず、10か月は農林水産省の処理基準とリーフレットによる運用上の目安です。
- どちらも、怠ると10万円以下の過料です(農地法69条・森林法213条)。過料であって罰金ではありません。前科にはなりません。
- ただし無許可の転用は桁が違います。農地を無許可で農地以外にすると3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(農地法64条)。法人なら1億円以下の罰金(同67条)。
- 許可を受けずにした権利移動は「その効力を生じない」(農地法3条6項)。契約書があっても所有権が移りません。
根拠と条番号は本文にあります。条文はすべてe-Gov法令検索で本文を確認しました。
まず、何を相続したのかを確定させる
市区町村で名寄帳(固定資産課税台帳)を取ると、その市区町村内にある不動産が地目つきで一覧になります。「田」「畑」「山林」「原野」が並んでいたら、この記事の話です。
山林については、もう1つ確認することがあります。その山が「地域森林計画の対象となっている民有林」かどうかです。森林法10条の7の2の届出義務は、この森林だけが対象だからです。市町村の林務担当課で確認できます。
農地:届出先は農業委員会。期限は「遅滞なく」
条文はこう書いています
農地又は採草放牧地について第三条第一項本文に掲げる権利を取得した者は、…遅滞なく、農林水産省令で定めるところにより、その農地又は採草放牧地の存する市町村の農業委員会にその旨を届け出なければならない。
出典:農地法3条の3(e-Gov法令検索で本文を確認/2026年8月19日)
★「10か月」は法律の期限ではありません
この届出について、「相続を知った日から10か月以内」と説明されることがあります。ですが、農地法にも農地法施行規則にも、10か月という数字はありません。
条文は「遅滞なく」です。委任先の農地法施行規則19条を開いても、書いてあるのは届出書に記載する5項目だけで、期間の定めはありませんでした。
では10か月はどこから来ているのか。農林水産省の「農地法関係事務に係る処理基準」です。ここに「遅滞なく」とは「農地等についての権利を取得したことを知った時点からおおむね10か月以内の期間」という趣旨の記載があります。農林水産省のリーフレット「農地を相続したときは…」にも「相続発生日からおおむね10か月以内に届出が必要です」と書かれています。
つまり、法律の期限ではなく行政の運用基準です。だからといって守らなくていいわけではありません。ただ「農地法で10か月と定められている」という説明は、条文と違います。
相続に許可は要りません。でも届出は要ります
農地の権利を移すには、通常農業委員会の許可が必要です(農地法3条1項)。相続の場合はこの許可が要りません。
ここも正確に書きます。「相続は許可不要」と書いた号は、農地法3条1項の中にありません。号として書かれているのは遺産分割(12号)などです。単純な相続については、3条1項本文が対象にしている「設定し、又は移転する」(当事者の法律行為)に当たらないから許可が要らない、という読み方になります。
そして3条の3の届出は、その除外から12号が外されています。条文が「同項各号(第十二号及び第十六号を除く。)のいずれかに該当する場合…を除き」と書いているためです。遺産分割で取得した場合も、届出は必要です。
農林水産省の処理基準は、届出の対象になる権利取得を「相続(遺産分割、包括遺贈及び相続人に対する特定遺贈を含む。)、法人の合併・分割、時効等による権利取得」と説明しています。
怠ると10万円以下の過料
第三条の三の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、十万円以下の過料に処する。
出典:農地法69条
過料です。罰金でも科料でもありません。行政上の秩序罰なので前科にはなりませんが、金額としては10万円以下です。
★19ある「許可が要らない場合」のどこにも、「相続」は書かれていません
相続で畑を受け取るのに、農業委員会の許可は要りません。では、どこにそう書いてあるのでしょうか。
農地法3条1項には「許可が要らない場合」が19通り並んでいます(十六号まで、枝番が3つ=九の二・十四の二・十四の三)。そのどこにも「相続」という言葉はありません。
根拠は、号ではなく、もっと手前にありました。
農地法第三条第一項(農地又は採草放牧地の権利移動の制限)
農地又は採草放牧地について所有権を移転し、又は地上権、永小作権、質権、使用貸借による権利、賃借権若しくはその他の使用及び収益を目的とする権利を設定し、若しくは移転する場合には、政令で定めるところにより、当事者が農業委員会の許可を受けなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合及び第五条第一項本文に規定する場合は、この限りでない。
出典:e-Gov法令検索 農地法第3条第1項(一号から十六号まで、枝番を含む19の号すべてを開いて確認/2026年9月3日)
本文が「当事者が」と書いています
「移転し」「設定し、若しくは移転する場合には」「当事者が」。この条が許可を求めているのは、当事者が権利を移転したり設定したりする場合です。人が亡くなって法律上当然に承継される相続は、この枠に入らないという扱いで運用されています(農林水産省の処理基準・リーフレット)。だから、号による除外を待たずに許可が要りません。
ただし、条文の並びだけで割り切れる話ではありません。11号は「土地収用法その他の法律によつて……収用され、又は使用される場合」で、収用も当事者が進んでするものではないのに、わざわざ号で除いてあります。「当事者の行為でなければ本文に入らない」という理屈だけでは、11号の存在が説明できません。号の有無だけで割り切れる作りではない、ということです。
号のほうを見ると、これがはっきりします。19の号のうち、相続に近いのは12号です。
同第十二号
遺産の分割、民法第七百六十八条第二項……の規定による財産の分与に関する裁判若しくは調停又は同法第九百五十八条の二の規定による相続財産の分与に関する裁判によつてこれらの権利が設定され、又は移転される場合
出典:e-Gov法令検索 農地法第3条第1項第12号(全文を開いて確認/2026年9月3日)
12号は「遺産の分割」です。単純な相続ではありません。遺産分割は相続人どうしの合意や裁判で決めるものなので、号を置いて除いてあります。単純な相続には、その号がありません。そう読める並びになっています。
★12号で取得したときも、届出は要ります
ここに落とし穴があります。3条の3の条文を、括弧書きまで読んでください。
農地法第三条の三(農地又は採草放牧地についての権利取得の届出)
農地又は採草放牧地について第三条第一項本文に掲げる権利を取得した者は、同項の許可を受けてこれらの権利を取得した場合、同項各号(第十二号及び第十六号を除く。)のいずれかに該当する場合その他農林水産省令で定める場合を除き、遅滞なく、農林水産省令で定めるところにより、その農地又は採草放牧地の存する市町村の農業委員会にその旨を届け出なければならない。
出典:e-Gov法令検索 農地法第3条の3(全文を開いて確認/2026年9月3日)
「同項各号のいずれかに該当する場合」は届出が要らない。ただし括弧書きで12号と16号が外されています。つまり遺産分割で農地を取得した場合は、届出の対象です。
相続でも、遺産分割でも、農業委員会への届出は要ります。単純な相続は3条1項各号のどれにも当たらないので除外にならず、遺産分割は12号に当たるけれど括弧書きで外されている。入口が違うだけで、行き先は同じです。
なお3条の3には「その他農林水産省令で定める場合を除き」ともあります。その省令は農地法施行規則18条で、法5条1項本文に規定する場合や特定農地貸付けなどが並んでいます。相続と遺産分割は、ここには入りません。
入口を19通り探して、行き先は1つでした。許可は要らない。届出は要る。宛先は農業委員会です。では、山林のほうは何が違うのか。期限も、宛先も、罰則も違います。並べて見ます。
山林:届出先は市町村長。期限は90日
地域森林計画の対象となつている民有林について、新たに当該森林の土地の所有者となつた者は、農林水産省令で定める手続に従い、市町村の長にその旨を届け出なければならない。
出典:森林法10条の7の2第1項
そして期限は、農地と違って省令に明記されています。
…新たに当該森林の土地の所有者となつた日から九十日以内に届出書を市町村の長に提出してしなければならない。
出典:森林法施行規則7条1項
添付書類も同条2項に書かれていて、土地の位置を示す地図と登記事項証明書その他の届出の原因を証明する書面です。
条文は「新たに当該森林の土地の所有者となつた者」としか書いておらず、取得の原因を限定していません。林野庁の「森林の土地の所有者届出制度 市町村事務処理マニュアル」も、売買・相続・贈与・遺贈・交換・法人の分割や合併など、移転の事由を問わないとしており、相続の場合の起算日は相続開始の日(被相続人の死亡の日)としています。
怠ったときは、森林法213条により10万円以下の過料です。農地と同じ金額・同じ性質です。
ただし、林野庁の届出制度のページには罰則の記載がありません。罰則は森林法213条を直接見る必要があります。
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2つの届出を並べると
| 農地 | 山林 | |
|---|---|---|
| 根拠 | 農地法3条の3 | 森林法10条の7の2 |
| 届出先 | 市町村の農業委員会 | 市町村長 |
| 期限 | 条文は「遅滞なく」(運用上おおむね10か月) | 90日以内(施行規則7条1項) |
| 起算点 | 権利取得を知った時点(処理基準) | 所有者となった日(=相続開始の日) |
| 対象 | 農地・採草放牧地 | 地域森林計画の対象となっている民有林 |
| 罰則 | 10万円以下の過料(69条) | 10万円以下の過料(213条) |
役所の窓口が違うので、片方だけ済ませて終わったつもりになりやすいところです。
★届出書に何を書くのか、何を添えるのか
表の6項目は「どこへ、いつまでに」でした。実際に窓口へ持っていくものは、それぞれの省令に書いてあります。
農地法施行規則第十九条(農地又は採草放牧地についての権利取得の届出の方法)
法第三条の三の届出は、次に掲げる事項を記載した書面を提出してしなければならない。
一 権利を取得した者の氏名及び住所(法人にあつては、その名称及び主たる事務所の所在地並びに代表者の氏名)
二 権利を取得した農地又は採草放牧地の所在、地番及び面積
三 権利を取得した事由及び権利を取得した日
四 取得した権利の種類及び内容
五 所有権を取得した場合には、所有権を取得した者の国籍等(法人にあつては、その設立に当たつて準拠した法令を制定した国)
出典:e-Gov法令検索 農地法施行規則第19条(全文を開いて確認/2026年9月3日)
5項目です。添付書類の定めは、この条にはありません。2号の「所在、地番及び面積」は登記簿か固定資産税の課税明細書を見れば分かります。3号の「事由」は「相続」、「日」は被相続人が亡くなった日です。
5号だけ、性質が違います。取得した人の国籍を書かせる号で、法人なら設立の準拠法の国です。相続でも所有権を取得すれば書きます。
山林のほうは、省令に添える書類の定めが置かれています。
森林法施行規則第七条(森林の土地の所有者となつた旨の届出等)
1 法第十条の七の二第一項本文の規定による届出は、地域森林計画の対象となつている民有林について新たに当該森林の土地の所有者となつた日から九十日以内に届出書を市町村の長に提出してしなければならない。
2 前項の届出書には、次に掲げる書類を添えなければならない。
一 当該土地の位置を示す地図
二 当該土地の登記事項証明書その他の届出の原因を証明する書面
3 法第十条の七の二第二項の規定による通知は、届出のあつた日から三十日以内に第一項の届出書の写しを添えてするものとする。
出典:e-Gov法令検索 森林法施行規則第7条(全文を開いて確認/2026年9月3日)
2項が添付書類です。地図と、登記事項証明書。90日は、思っているより短いです。四十九日と納骨が済んでひと息ついたころには、半分が過ぎています。登記事項証明書は法務局に頼むもの、地図も自分で用意するもので、どちらも1日では出てきません。山林が何筆あるかを名寄帳で数えるのは後でいいので、この2つだけ先に動かしてください。
3項は、届出を受けた市町村長が都道府県知事に写しを送る話です。保安林や保安施設地区のときに動きます(法10条の7の2第2項)。自分がする手続ではありませんが、届出がそこで止まらないことは知っておいてよいと思います。
★山林の届出が要らない場合があります。ただし相続では使えません
さきほどの森林法10条の7の2第1項には、続きがあります。
森林法第十条の七の二第一項(森林の土地の所有者となつた旨の届出等)
地域森林計画の対象となつている民有林について、新たに当該森林の土地の所有者となつた者は、農林水産省令で定める手続に従い、市町村の長にその旨を届け出なければならない。ただし、国土利用計画法第二十三条第一項の規定による届出をしたときは、この限りでない。
出典:e-Gov法令検索 森林法第10条の7の2(全文を開いて確認/2026年9月3日)
ただし書があります。国土利用計画法23条1項の届出をしたときは、森林法の届出は要りません。その23条1項も開きました。
国土利用計画法第二十三条第一項(土地に関する権利の移転又は設定後における利用目的等の届出)
土地売買等の契約を締結した場合には、当事者のうち当該土地売買等の契約により土地に関する権利の移転又は設定を受けることとなる者は、その契約を締結した日から起算して二週間以内に、次に掲げる事項を……都道府県知事に届け出なければならない。
出典:e-Gov法令検索 国土利用計画法第23条第1項(全文を開いて確認/2026年9月3日)
「土地売買等の契約を締結した場合には」です。相続は契約ではありません。だから相続で山林を受け取った人に、このただし書は使えません。森林法の届出を、90日以内にしてください。
買った場合の話としては、覚えておく値打ちがあります。売買で山林を取得して23条1項の届出をしたなら、森林法の届出は重ねてしなくてよい。ただし23条1項には、対象になる面積の定めがあります。売買の予定があるなら、その面積に当たるかどうかを市町村の林務担当課に確かめてください。
売る・貸す・転用する
農地のまま動かすなら、農業委員会の許可
農地法3条1項は、農地について所有権を移転したり、賃借権などを設定・移転したりする場合に農業委員会の許可を要求しています。
そして3条6項が、こう書いています。
第一項の許可を受けないでした行為は、その効力を生じない。
契約書を交わしてお金を払っても、所有権が移りません。これは無効の効果であって、罰則とは別の話です。
農地以外にするなら、都道府県知事等の許可
農地を宅地や駐車場にするのが転用です。
- 農地法4条1項——自分で転用する場合。都道府県知事(指定市町村の区域内では指定市町村の長)の許可
- 農地法5条1項——転用する目的で他人に売る・貸す場合。同じく都道府県知事等の許可
ここで罰則の桁が変わります。
次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処する。/一 第三条第一項、第四条第一項、第五条第一項…の規定に違反した者
出典:農地法64条
さらに67条の両罰規定により、法人が転用違反をした場合は1億円以下の罰金です。
届出を忘れた場合の10万円以下の過料と、無許可転用の3年以下の拘禁刑。同じ農地法の中で、この差です。
★市街化区域内なら、許可ではなく届出で足ります
ここは実家じまいで効いてくる例外です。
農地法4条1項7号は、市街化区域内にある農地を、あらかじめ農業委員会に届け出て農地以外のものにする場合を、許可が要らない場合として挙げています。5条1項6号も同じ構造です。
「あらかじめ」です。事後の届出では要件を満たしません。
実家のある土地が市街化区域内なら、畑を駐車場や貸地にする道が現実的に開けます。土地活用については相続した土地の使い道5つを比較と土地活用プラン一括請求サービス比較にまとめています。
★「小さい畑なら許可は要らない」は、自分で耕している人だけの話です
4条1項8号にも5条1項7号にも、末尾に「その他農林水産省令で定める場合」という号が置かれています。その中身が、農地法施行規則の29条と53条です。
農地法施行規則第二十九条(農地の転用の制限の例外)
法第四条第一項第八号の農林水産省令で定める場合は、次に掲げる場合とする。
一 耕作の事業を行う者がその農地をその者の耕作の事業に供する他の農地の保全若しくは利用の増進のため又はその農地(二アール未満のものに限る。)をその者の農作物の育成若しくは養畜の事業のための農業用施設に供する場合
(以下、農林水産大臣が管理する農地の貸付け、売払い、地域計画に記載された認定農業者の農業用施設など)
出典:e-Gov法令検索 農地法施行規則第29条(全文を開いて確認/2026年9月3日)。第2号以降は本文の要約です
1号が、実家の農地でいちばん使われるものです。条件を分けて読みます。
- 「耕作の事業を行う者が」——自分でその農地を耕作している人が主体です。耕作をやめている人は、ここに入りません。
- 「二アール未満のものに限る」——200平方メートル未満。坪なら約60坪、畳なら120枚ほどです。物置や小屋なら、まず余ります。つまり、この号でつまずくのは面積ではありません。上の「自分で耕している」と、下の「農業に使う施設」の両方を満たしたうえで、この広さに収まる場合の話です。広さは、いちばん緩い条件です。
- 「農作物の育成若しくは養畜の事業のための農業用施設」——農業に使う施設です。住宅や駐車場は入りません。
5条1項7号のほうは、規則53条です。こちらは「農地を農地以外にするために権利を移す」場合の例外で、号は20あります。1号は農林水産大臣が管理する農地、4号は地域計画に記載された認定農業者の農業用施設、そのあとは土地改良事業、地方公共団体の道路・河川・水路、鉄道、空港、電気事業者の送電設備、都市再生機構——と公共インフラが並びます。実家じまいで自分が使う号はありませんでした。
2アール未満の例外は、自分で耕作している人の農業用施設だけです。「小さいから大丈夫」ではありません。耕作をやめた農地に物置を建てるのは、この号には入りません。先に農業委員会に聞いてください。
税金
農地の相続税評価は4区分
国税庁のタックスアンサーNo.4623は、農地を純農地・中間農地・市街地周辺農地・市街地農地の4つに分けています。
- 純農地・中間農地——倍率方式(固定資産税評価額 × 国税局長が定める倍率)
- 市街地周辺農地——市街地農地であるとした場合の価額の80%
- 市街地農地——宅地比準方式または倍率方式
ここで1つ、よくある誤解を正しておきます。「農地は農業投資価格で評価されるから相続税が安い」という説明がありますが、タックスアンサーNo.4623に農業投資価格は出てきません。農業投資価格が使われるのは、次に書く納税猶予の猶予税額の計算です。
山林は純山林・中間山林・市街地山林
国税庁の「評価倍率表(一般の土地等用)の説明」に、山林欄の記号として「純」=純山林、「中」=中間山林、「比準」または「市比準」=市街地山林が示されています。
区分があることは国税庁の資料で確認できましたが、その根拠となる財産評価基本通達の項番号は、今回確認できませんでした。該当ページの取得を3回試みて、毎回異なる内容が返ってきたためです。通達番号を確かめたい方は、国税庁のページを直接開いてください。
農地の納税猶予は、打ち切り事由が厳しい
租税特別措置法70条の6の納税猶予は、農業を継ぐ相続人のための制度です。猶予が打ち切られる主な事由を、条文から挙げます。
- 譲渡・贈与・転用、権利の設定、耕作の放棄などがあった面積が、その時点の耕作等の用に供する土地の面積の20%を超えたとき(1項1号)
- 相続で取得した特例農地等に係る農業経営を廃止したとき(1項2号)
該当した場合、その日から2か月を経過する日までが猶予期限になります。つまり納付です。
免除されるのは、農業相続人が死亡した場合、一定の贈与をした場合、そして申告期限の翌日から20年を経過した場合(市街化区域内農地等に係る部分)です(39項)。
「とりあえず猶予を使っておく」という制度ではありません。耕作を放棄した面積が20%を超えた時点で崩れます。
遊休農地は、固定資産税が実質1.8倍になります
農業委員会から農地中間管理機構と協議すべきことの勧告(農地法36条1項)を受けた遊休農地は、固定資産税の評価方法が変わります。
総務省の資料に、「農地売買の特殊性を考慮し正常売買価格に乗じられている割合(0.55)を乗じないこととする」と明記されています。農林水産省の資料は、これを「結果的に1.8倍になる」と説明しています。平成29年度から実施されています。
放置していると、税金のほうから動かされます。
★税金が動く前に、紙が届きます。放っておける期間は6か月です
ただし、いきなり上がるのではありません。順番があります。
農業委員会が畑を見に来て、「どうするつもりですか」という紙が届いて、それを半年置いたところで、税金が動きます。1.8倍はいちばん最後に起きることです。その手前の3段が、農地法に条文で書かれています。
★1つめ——農業委員会が、見に来ます(30条)
農地法30条が、農業委員会に利用状況調査をさせています。
農地法第三十条(利用状況調査)
1 農業委員会は、農林水産省令で定めるところにより、毎年一回、その区域内にある農地の利用の状況についての調査(以下「利用状況調査」という。)を行わなければならない。
2 農業委員会は、必要があると認めるときは、いつでも利用状況調査を行うことができる。
出典:e-Gov法令検索 農地法第30条(全文を開いて確認/2026年9月3日)
「毎年一回」「行わなければならない」です。農業委員会の側から見れば、年に1度は必ず見に来ます。2項があるので、必要と認めればいつでも来ます。その結果を受けて次が動きます。
農地法第三十二条第一項(利用意向調査)
農業委員会は、第三十条の規定による利用状況調査の結果、次の各号のいずれかに該当する農地があるときは、農林水産省令で定めるところにより、その農地の所有者……に対し、その農地の農業上の利用の意向についての調査(以下「利用意向調査」という。)を行うものとする。
一 現に耕作の目的に供されておらず、かつ、引き続き耕作の目的に供されないと見込まれる農地
二 その農業上の利用の程度がその周辺の地域における農地の利用の程度に比し著しく劣つていると認められる農地(前号に掲げる農地を除く。)
出典:e-Gov法令検索 農地法第32条第1項(全文を開いて確認/2026年9月3日)
1号は「作っていない、これからも作らないだろう」。2号は「作ってはいるが、周りに比べて著しく劣る」。実家の田を相続して手を付けていない状態は、1号です。
ここで来るのが「利用意向調査」です。どうするつもりかを聞かれます。紙が届きます。
★2つめ——返事をしないまま6か月で、勧告の対象になります(36条1項)
農地法第三十六条第一項(農地中間管理権の取得に関する協議の勧告)
農業委員会は、……利用意向調査を行つた場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、これらの利用意向調査に係る農地の所有者等に対し、農地中間管理機構による農地中間管理権の取得に関し当該農地中間管理機構と協議すべきことを勧告するものとする。ただし、当該各号に該当することにつき正当の事由があるときは、この限りでない。
一 ……その農地を耕作する意思がある旨の表明があつた場合において、その表明があつた日から起算して六月を経過した日においても、その農地の農業上の利用の増進が図られていないとき。
二 ……所有権の移転又は……権利の設定若しくは移転を行う意思がある旨の表明があつた場合において、その表明があつた日から起算して六月を経過した……とき。
三 当該農地の所有者等にその農地の農業上の利用を行う意思がないとき。
四 これらの利用意向調査を行つた日から起算して六月を経過した日においても、……意思の表明がないとき。
五 前各号に掲げるときのほか、当該農地について農業上の利用の増進が図られないことが確実であると認められるとき。
出典:e-Gov法令検索 農地法第36条第1項(全文を開いて確認/2026年9月3日)
4号が、いちばん多い入口です
「利用意向調査を行つた日から起算して六月を経過した日においても、意思の表明がないとき」。紙が届いて、置いたまま半年。それだけで勧告の対象です。
1号と2号は、答えた場合です。「耕作します」と答えても、6か月で利用が進んでいなければ対象。「売ります・貸します」と答えても、6か月で動いていなければ対象。答えれば終わり、ではありません。
3号だけ、6か月がありません。「作る気はありません」と答えると、その時点で勧告の対象です。返事をしなかった人には半年あるのに、正直に答えた人のほうが早い。条文はそういう並びになっています。だから、答えるなら「作れません」で終わらせないことです。売りたいのか、貸してもいいのか、決まっていないのか。そこまで書いて出してください。
「勧告するものとする」です。「できる」ではありません。該当すれば勧告する、という書き方です。そのかわり、ただし書があります。「正当の事由があるときは、この限りでない」。事情があるなら、放置せずに窓口で話してください。
ただし、この「正当の事由」は勧告のほうの話です。届出を忘れたときの過料には、それがありません。相続登記の過料は「正当な理由がないのに」から始まるので、事情を言う余地があります。農地と山林の届出は、その一言がない条文です。知らなかった、忙しかった——それを置く場所が、条文に用意されていません。
農地法第六十九条
第三条の三の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、十万円以下の過料に処する。森林法第二百十三条
第十条の七の二第一項の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、十万円以下の過料に処する。
出典:e-Gov法令検索 農地法第69条・森林法第213条(全文を開いて確認/2026年9月3日)
どちらも「届出をせず、又は虚偽の届出をした者は」で、そこで切れています。相続登記や住所変更登記の過料には「正当な理由がないのに」が入っていますが、この2つの条文は入口が違います。「正当の事由」で救われる余地があるのは、36条1項の勧告のほうです。
★3つめ——勧告を受けると、評価と負担調整が変わります(地方税法附則17条の3・17条の4)
ここから条文が2本続きます。日本語が固いので、読み飛ばしてもかまいません。数だけ持っていってください。勧告を受けると、外れるものが2つあります。
1つは評価——いくらの土地とみなすか。もう1つは負担調整——上がり方にふたをしている仕組みです。条文はそれぞれ1本ずつです。
地方税法附則第十七条の三(平成二十九年度以降の勧告遊休農地の価格の特例)
……新たに勧告遊休農地(農地のうち農地法第三十六条第一項の規定による勧告があつたものをいう。……)となり、又は勧告遊休農地であつた土地が勧告遊休農地以外の農地となる事情がある土地については、当該事情がある賦課期日に係る年度分の固定資産税に限り、第三百四十九条第二項第一号に掲げる事情があるものとみなす。……勧告遊休農地について農地法第三十六条第一項の規定による勧告がなかつた場合における課税標準となるべき価格……同附則第十七条の四
賦課期日に所在する勧告遊休農地に対して課する固定資産税及び都市計画税については、附則第十九条及び第二十六条の規定は、適用しない。
出典:e-Gov法令検索 地方税法附則第17条の3・第17条の4(全文を開いて確認/2026年9月3日)
17条の3が評価の話です。勧告を受けると、その農地は「第三百四十九条第二項第一号に掲げる事情があるものとみなす」。基準年度の価格に据え置かず、その年度から価格を洗い直す、という意味です。そして読替表の下欄が「勧告がなかつた場合における課税標準となるべき価格」なので、遊休であることによる目減りを見ないで評価します。
総務省の資料がいう「0.55を乗じないこととする」は、この洗い直しで実際に何をするかの説明です。0.55という数字は法律の条文ではなく固定資産評価基準(告示)の側にあります。e-Gov法令検索は告示を収録していないので、その原文にはあたれていません。
17条の4は、別のものを外しています。「附則第十九条及び第二十六条の規定は、適用しない」。この19条と26条が、いまの自分を守っているほうの条文です。19条が固定資産税、26条が都市計画税。次の引用で拾うのは一言だけでいいです——「負担水準の区分に応じ、負担調整率を乗じて得た額」。税額の上がり方にふたをしている、という意味です。
地方税法附則第十九条(農地に対して課する令和六年度から令和八年度までの各年度分の固定資産税の特例)
農地に係る令和六年度から令和八年度までの各年度分の固定資産税の額は、……当該農地の当該年度の……負担水準の区分に応じ、……負担調整率を乗じて得た額を当該農地に係る当該年度分の固定資産税の課税標準となるべき額とした場合における固定資産税額……
出典:e-Gov法令検索 地方税法附則第19条(全文を開いて確認/2026年9月3日)。附則第26条は同じ作りの都市計画税版です(表題は「農地に対して課する令和六年度から令和八年度までの各年度分の都市計画税の特例」)
つまり、勧告を受けると、評価と負担調整の両方が変わります。①評価のほうで、遊休による目減りを見てもらえなくなる(17条の3)。②負担水準の区分に応じた負担調整も使えなくなる——固定資産税の附則19条と、都市計画税の附則26条の両方です(17条の4)。「1.8倍」という数字は①の言い換えで、外れるのは①だけではありません。
逆に言えば、勧告を受けていない農地は、令和6年度から8年度までは附則19条の負担調整の中にいます。放置していても、勧告の前ならそこにいます。境目は「勧告があったかどうか」の一点です。なお19条も26条も「令和六年度から令和八年度までの各年度分」の特例で、ずっと続く制度ではありません。
やることは、1つだけです
境目は「勧告があったかどうか」の一点でした。そして勧告は、いきなり来ません。先に「どうするつもりですか」という紙が届きます。あの紙を、半年そのままにしないことです。
作る気はない。貸す先も分からない。売れるとも思えない。——それでかまいません。そのまま農業委員会の窓口で言ってください。36条1項には「正当の事由があるときは、この限りでない」というただし書があり、事情を聞く余地が条文の側に用意されています。黙っていることだけが、条文に守られていません。
手放したいとき
相続土地国庫帰属制度は、農地も山林も対象です
法務省のQ&Aは、農地について「承認申請をすることができます」、森林についても「承認申請をすることができます」としています。地目を理由に一律に排除される仕組みではありません。
ただし森林には固有の壁があります。法務省の案内に、適切な造林・間伐・保育が実施されておらず、国による整備が追加的に必要な森林は不承認となる旨が書かれています。手入れされていない山ほど、通りません。
そして負担金。宅地や農地は「市街化区域等の中にあるか」で面積計算か一律20万円かが分かれますが、森林は区域を問わず全部が面積計算です。
この制度の全体像は相続土地国庫帰属制度にまとめました。最低でも21万4千円かかり、建物が建っていると申請すらできません。
農地バンクという選択肢
農地中間管理機構(農地バンク)は、都道府県ごとに知事が1つだけ指定する法人です。農林水産省は、その業務を「所有者等から借受け、担い手等へ貸付を行い、農地の集積・集約化を進めていく」と説明しており、所有者不明農地や遊休農地も含めて借り受けるとしています。
自分では耕作できない相続人が使える仕組みです。ただし必ず借り受けてもらえるという保証は、農林水産省の資料には書かれていませんでした。
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農地バンクに出す前に、他の使い道も並べておく
「活用するにも立地が」「何年も決まらないまま放置」——そういう土地を専門に扱う一括提案サービスがあります。タウンライフ土地解決は、複数の会社から売却・賃貸・活用のプランを無料でまとめて受け取れるサービスです。農地バンクや森林経営管理制度に出す前に、民間で値が付くのかどうかを1回だけ確かめておくと、判断材料が増えます。
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農地は、届出と転用許可が先です。この記事の2章と5章のとおり、市街化調整区域の農地は転用が「許可」制で、農用地区域内なら原則不許可です。プランを受け取っても、そのまま実行できるとは限りません。
やってはいけないこと
- 宅地の相続登記だけ済ませて安心する。農地の届出(農業委員会)と山林の届出(市町村長)は、登記とは別の手続です
- 許可を取らずに農地を売る。効力を生じません(3条6項)。お金を払っても所有権が移りません
- 許可を取らずに転用する。3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(64条)。届出忘れの過料とは桁が違います
- 市街化区域内で「あとで届け出よう」と工事を始める。4条1項7号は「あらかじめ」と書いています
- 納税猶予を受けたまま耕作をやめる。20%を超えると打ち切られます
- 山を放置して国庫帰属を当てにする。手入れ不足の森林は不承認事由です
動く順番
- 名寄帳を取る。市区町村ごとに、その市区町村内の不動産が地目つきで出ます
- 山林は、地域森林計画の対象かを市町村の林務担当課で確認する。対象なら90日以内に市町村長へ届出
- 農地は農業委員会へ届出。条文は「遅滞なく」、運用の目安はおおむね10か月
- 市街化区域内かどうかを都市計画課で確認する。ここで転用が許可か届出かが変わります
- 相続登記を進める。登記の義務は3年です(不動産登記法76条の2)
- 手放すか活用するかを決める。放置すると、遊休農地の課税強化のほうから動かされます
よくある質問
Q. 農地の届出は10か月以内でいいのですか。
A. 法律の期限ではありません。農地法3条の3の条文は「遅滞なく」で、農地法施行規則19条にも期間の定めはありませんでした。10か月は農林水産省の処理基準とリーフレットによる運用上の目安です。「農地法で10か月と定められている」という説明は条文と違います。
Q. 相続なのに、なぜ届出が要るのですか。
A. 農地法3条の3が、3条1項各号の除外から12号(遺産分割等)を外しているためです。許可は要らないが届出は要る、という構造になっています。
Q. 山の届出をしていませんでした。何年前の相続でも出すべきですか。
A. 期限は所有者となった日から90日ですが、過ぎたら出せなくなるという規定は条文にありません。市町村の林務担当課に相談してください。罰則は10万円以下の過料です(森林法213条)。
Q. 畑を駐車場にしたいのですが。
A. 転用にあたります。市街化区域内なら農業委員会への事前届出(4条1項7号)、そうでなければ都道府県知事等の許可(4条1項)です。無許可でやると3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(64条)。まず市区町村の都市計画課で区域を確認してください。
Q. 山も国に引き取ってもらえますか。
A. 申請はできます。ただし手入れ不足の森林は不承認事由に当たり、負担金も区域を問わず面積計算です。相続土地国庫帰属制度を読んでください。
まとめ
- 農地は農業委員会へ、山林は市町村長へ。届出先が違う
- 山林は90日以内(省令に明記)。農地は条文上「遅滞なく」で、10か月は運用の目安
- どちらも10万円以下の過料(農地法69条・森林法213条)
- 無許可転用は3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金。法人は1億円以下
- 許可を受けない権利移動は効力を生じない(3条6項)
- 市街化区域内なら、転用は事前届出で足りる(4条1項7号・5条1項6号)
- 納税猶予は20%超の譲渡・転用・耕作放棄、または農業経営の廃止で打ち切り
- 勧告を受けた遊休農地は、固定資産税が実質1.8倍
この記事で確認できなかったこと
- ★遺産分割が未了で相続人が共有している間、山林の届出を誰がするか。森林法施行規則7条を全文開きましたが、共有についての定めはありませんでした。農地のほうには、農地法32条3項に「数人の共有に係る場合には、その農地又は権利について二分の一を超える持分を有する者」という文言があります(探索をしても所有者等を確知できない場合についての規定の中で、共有のときに誰を相手にするかを示したものです)。山林の届出について同じ定めは見つけられませんでした。共有のまま90日が来るなら、市町村の林務担当課に聞いてください。
- 「0.55を乗じない」の原文。この数字は法律の条文ではなく固定資産評価基準(告示)の側にあります。e-Gov法令検索は告示を収録していないため、原文にはあたれていません(収録されるのは憲法・法律・政令・勅令・府省令・規則までです)。総務省・農林水産省の資料での説明までを確認しています。
- 財産評価基本通達の山林関係の項番号。純山林・中間山林・市街地山林の区分があることは国税庁の評価倍率表の説明で確認できましたが、通達番号は確認できませんでした。通達も、e-Gov法令検索には収録されていません。
- 農地法関係事務処理要領(本体)の「10か月」の記述。10か月の根拠は処理基準とリーフレットで確認しています。要領そのものは法令ではないため、e-Gov法令検索では引けません。あわせて農地法施行規則19条を全文開き、期間の定めがないことを条文の側から確かめました。
- 国土利用計画法23条1項の対象になる面積。森林法10条の7の2第1項ただし書が同項の届出を挙げているので条文を開きましたが、面積の要件(同条2項以下や施行令)は開いていません。相続には使えないただし書なので、この記事では立ち入りませんでした。
- 農地バンクが必ず借り受けてくれるかどうか。農林水産省の資料に保証の記載はありませんでした。農地法36条1項も「協議すべきことを勧告する」までで、機構が借りる義務は書いていません。
- 届出義務違反で実際に過料が科された件数。確認できませんでした。
当サイトには監修者がいません。ここに書いたのは条文と公的資料の内容であって、あなたの土地に当てはめた判断ではありません。農地は農業委員会、山林は市町村の林務担当課に、まず電話で確認してください。どちらも無料です。
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