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実家が新幹線や飛行機の距離にあって、売るか貸すか決まらないまま空き家になっている——この状態でいちばん多い誤解があります。
「更地にすると固定資産税が上がるから、建物は残しておいたほうがいい」。
2023年12月13日以降、この前提は崩れました。建物を残していても、管理不全空家等として勧告を受けると、住宅用地特例は外れます。空家法13条の新設と、地方税法349条の3の2の括弧書きによるものです。つまり「置いておけば安い」ではなく、「置いておいて放置すると同じだけ上がる」に変わりました。
この記事は、遠方の実家をどう管理するかを、法律で決まっていることと自治体が実際にいくらで請け負っているかの2つで組み立てます。管理代行の相場を並べる記事ではありません。相場は官公庁の一次情報に存在しないので書きません。代わりに、シルバー人材センターが公表している実額を5市ぶん載せます。
結論だけ先に
- 勧告を受けると住宅用地特例が外れます。特定空家だけでなく、2023年に新設された「管理不全空家等」でも同じです。根拠は地方税法349条の3の2の括弧書き。建物を残していても関係ありません。
- ただし外れるのは「勧告」からです。指導の段階なら外れません。つまり市からの郵便を確実に受け取れる状態にしておくことが、そのまま税額を左右します。
- 建物や樹木が原因で近隣に被害を出すと、所有者は責任を負います(民法717条1項)。占有者と違い、所有者には「注意していた」という抗弁がありません。
- シルバー人材センターの空き家管理は、確認できた4市で1回2,500〜3,200円でした。ただし中身は屋外からの目視と写真報告で、原則として建物内には入りません。除草・剪定は別料金です。
条文は2026年8月24日にe-Gov法令検索で、料金は各市・各シルバー人材センターの公式ページで確認しました。掲載した金額は当該市の公表額であって、全国相場ではありません。実家のある市区町村で必ず確認してください。
1. 2023年に「管理不全空家等」ができました
空家等対策の推進に関する特別措置法(空家法)は、2023年(令和5年)に改正され、特定空家等になる前の段階が新設されました。
| 管理不全空家等 | 特定空家等 | |
|---|---|---|
| 根拠 | 空家法13条1項(2023年新設) | 空家法2条2項 |
| 段階 | そのまま放置すれば特定空家等になるおそれのある状態 | 倒壊等著しく保安上危険/著しく衛生上有害/著しく景観を損なう など |
| 指導 | あり(13条1項) | あり |
| 勧告 | あり(13条2項) | あり(22条2項) |
| 勧告で住宅用地特例が外れるか | 外れます | 外れます |
| 命令・代執行 | なし | あり |
命令や代執行まで進むのは特定空家等だけですが、税金が上がる地点は同じです。
ここが2023年改正のいちばん大きな変更です。これまでは「特定空家に認定されるほど酷くはないから大丈夫」という状態がありました。いまはその手前で税金が動きます。
2. 勧告で何が起きるか
地方税法349条の3の2は、住宅用地の課税標準の特例を定めています。その括弧書きで、勧告を受けた管理不全空家等・特定空家等の敷地が除外されています。
| 区分 | 課税標準(固定資産税) | 課税標準(都市計画税) |
|---|---|---|
| 小規模住宅用地(住宅1戸あたり200㎡以下) | 価格の1/6 | 価格の1/3 |
| 一般住宅用地(200㎡超の部分) | 価格の1/3 | 価格の2/3 |
| 勧告を受けた敷地 | 特例なし(どちらも適用されません) | |
出典:e-Gov法令検索 地方税法349条の3の2/702条の3。国土交通省・総務省 施行通知(令和5年12月13日)/2026年8月24日確認
外れるのは「勧告」からです。指導では外れません
条文は「勧告がされた」ことを要件にしています。指導の段階で対応すれば、特例は外れません。
遠方の所有者にとって、これは郵便物の問題です。市からの指導の通知は、市が把握している住所に郵送で届きます。その住所が実家のままだったり、転送期間が切れていたりすると、指導に気づかないまま勧告に進みます。
実家の固定資産税の送付先が今どこになっているかは、固定資産税の課税明細書の見方で確認できます。亡くなった親の名前のままなら、まずそこを直してください。
いくら上がるかは評価額次第なので、金額は書きません。ただし解体した場合との比較は解体すると固定資産税は何倍になるかにまとめてあります。「6倍」にはならない理由も、そちらに書いています。
3. 近隣に被害を出したときの責任
管理を怠った結果、瓦が飛んで隣家の車を壊した、ブロック塀が倒れた、庭木が倒れて通行人が怪我をした——このとき誰が責任を負うか。
第七百十七条 土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。
占有者には「必要な注意をした」という逃げ道がありますが、所有者にはありません。
空き家には占有者がいません。誰も住んでいないので、責任は所有者にまっすぐ来ます。「遠方で見に行けなかった」は抗弁になりません。
そしてもう1つ。越境した樹木の枝は、隣の人が自分で切れるようになりました。
2023年4月施行の民法233条の改正で、越境した枝について、催告しても切除されないとき等は、隣地の所有者が自ら切ることができるようになりました。
これは「隣が切ってくれるから放っておいてよい」という話ではありません。切除の費用は、原則として枝の所有者——つまりあなたに請求されます。しかも、隣家との関係は確実に悪くなります。実家を売るときに近隣の協力が要る場面(境界の立会いなど)で、これは効いてきます。
4. 水道と電気をどうするか
遠方の空き家で最初に迷うのがここです。止めるか、残すか。
| 止める(休止・閉栓) | 残す | |
|---|---|---|
| 水道の費用 | 基本料金がかからなくなる自治体が多い(扱いは自治体により異なります) | 使わなくても基本料金がかかります |
| 凍結破裂 | 水を抜いておけば防げます | 凍結で破裂すると、水が出続けます |
| 通水・清掃 | できません | できます(排水トラップの封水切れ対策) |
| 電気を止めると | 換気ができない・照明がつかない・防犯設備が使えない | |
寒冷地では、凍結破裂が最大のリスクです
誰もいない家で水道管が破裂すると、止める人がいません。水道料金が数十万円になることも、床下が水浸しになって建物が使えなくなることもあります。
寒い地域の実家なら、冬の間だけでも水抜きをするか、休止してください。多くの自治体が水抜きの方法を公式ページで案内しています。「実家 市名 水抜き」で探せます。
なお休止と閉栓(撤去)は違います。閉栓してメーターを撤去すると、再開時に費用がかかることがあります。売る予定があるなら休止にとどめるのが無難です。扱いは自治体ごとに違うので、水道局に電話で確認してください。
5. 郵便物は「空き家である」と告知します
郵便受けから溢れた郵便物とチラシは、外から見て空き家だと分かる最大のサインです。防犯上も、近隣の心証としても良くありません。
| やること | 内容 |
|---|---|
| 転居・転送サービス | 日本郵便に届け出ると、1年間は新住所へ転送されます |
| 1年ごとの更新 | 自動では延長されません。期限が切れると、また実家に溜まり始めます |
| 固定資産税の送付先 | 市区町村に別途届け出ます。郵便の転送とは別の手続きです |
| チラシ対策 | 投函禁止の表示。ただし効果は限定的です |
2章のとおり、市からの指導の通知を受け取れるかどうかが税額に直結します。転送の期限切れは、それだけで数万円の差になりえます。カレンダーに1年後の更新を入れてください。
6. ★自治体・シルバー人材センターの管理サービス
民間の管理代行を探す前に、実家のある市区町村を確認してください。シルバー人材センターが空き家管理を請け負っている市があり、料金が公表されています。
| 実施主体 | 基本サービスの料金 | 中身 |
|---|---|---|
| 高知市シルバー人材センター | 2,500円/回 | 見守り業務。オプションは別途見積り |
| 山陽小野田市(山口)シルバー人材センター | 3,000円/回(税込) | 屋外からの建物外装の目視/敷地・外構の目視/侵入者等の痕跡確認/報告書の作成・送付 |
| 木津川市(京都)シルバー人材センター | 3,000円/回 | 訪問して目視確認・写真撮影、現状報告 |
| 赤穂市(兵庫)シルバー人材センター | 3,200円/回 | 外壁・窓・雨どい、植木・雑草、敷地外周、郵便物の確認、写真付き報告書 |
| 宮代町(埼玉)シルバー人材センター | 年6回で18,180円(1回あたり3,030円) | 見回り(チェックリスト+写真報告) |
出典:各市・各シルバー人材センターの公式ページ/2026年8月24日確認。これは当該5市の公表額であって、全国相場ではありません。
この表から読めることを4つ書きます。
- 基本サービスの中身は、ほぼ共通して「屋外からの目視確認+写真付き報告書」です。4市すべてで確認できました。つまりこの価格帯では、原則として建物の中には入りません。通水・換気を頼みたいなら、オプションになるか、そもそもメニューにありません。
- 除草・剪定・小修繕は別料金です。赤穂市は草抜き1,116円〜/時間、機械草刈1,755円〜/時間など。宮代町は除草8,344円/日。しかも赤穂市・宮代町とも事務手数料12%が上乗せされます。「基本3,000円」だけで年額を計算すると、実額を外します。
- 宮代町だけが年間パッケージを出しています。頻度を先に決めておく型です。
- 自治体が民間事業者の「登録名簿」を出すだけの型もあります。加古川市(兵庫)は名簿を市のサイトに載せていますが、「特定の事業者の斡旋や紹介は行いません」「契約内容については市は一切関与せず」と明記しています。この型では料金は個別交渉になります。
全国どこでもある制度ではありません
シルバー人材センターの空き家管理メニューは、その自治体にあれば使える、という性質のものです。全国一律の制度ではありません。
最初の一手は「実家のある市区町村の公式サイトで『空き家 管理』を検索する」ことです。メニューがあれば、民間より安く、しかも市が関与している安心感があります。無ければ民間を探すことになります。
7. 管理代行を頼むときに確認すること
空き家管理業に、国の許認可制度は見当たりませんでした。宅建業免許は売買・賃貸の仲介に必要なもので、管理だけなら不要と読めます。つまり誰でも名乗れます。
| 確認すること | なぜ |
|---|---|
| 建物の中に入るのか、外からだけか | 価格帯で大きく変わります。通水・換気は中に入らないとできません |
| 報告は写真付きか | 遠方なら、報告書が唯一の目です |
| 除草・剪定は含まれるか、別料金か | ほぼ別料金です。時間単価か日額かも確認 |
| 事務手数料の有無 | シルバー人材センターでも12%が乗る例があります |
| 頻度と、回数の変更ができるか | 冬だけ増やしたい、ということがあります |
| 鍵の管理をどうするか | 中に入るなら鍵を預けることになります |
| 損害が出たときの責任 | 保険に入っているか。契約書に書いてあるか |
8. 自分で通うか、頼むか
金額だけで比べると判断を誤ります。枠組みを置きます。
| 自分で通う | 頼む | |
|---|---|---|
| 直接の費用 | 交通費 × 往復 × 回数 | 基本料金 × 回数+オプション |
| 見えにくい費用 | 宿泊費/平日に休む機会費用/移動時間 | — |
| できること | 中に入れる。通水・換気・郵便物の回収 | 契約次第。基本は外から |
| 頻度 | 現実には年1〜2回になりがち | 月1回など決められる |
| 近隣との関係 | 顔を出せる。これが実は大きい | 代行者が行くだけ |
「業者は高い」と決める前に、通う回数を数えて金額に直してください。
往復2万円かかる距離なら、年4回で8万円。そこに宿泊費と、平日に休む日数が乗ります。シルバー人材センターの月1回(3,000円×12=36,000円)と並べると、判断が変わることがあります。
ただし、自分で行くことにしかできないことがあります。近隣への挨拶です。実家を売るときには境界の立会いをお願いすることになりますし、管理不全の通報も近隣から市へ行きます。年1回でも顔を出しておくことの価値は、金額では測れません。
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管理を続ける前に、やめた場合の金額を知る
管理は目的ではなく、決めるまでの時間を買っているだけです。その時間にいくら払っているかは、比較対象がないと分かりません。ラクウル(株式会社ネクサスプロパティマネジメント/宅地建物取引業免許:国土交通大臣(1)第10311号)は空き家・中古戸建てを直接買い取る会社で、全国対応です。遠方の実家でも金額だけ先に知ることができます。
先に不利なことを書きます。①買取は、仲介で売れた場合より手取りが下がります。ここで出るのは下限の数字です。②金額を知ることと、売ると決めることは別です。比較材料として使ってください。③売る予定があるなら、いったん貸すと3,000万円控除は戻りません(本文9章)。順番を間違えないでください。④申込後に電話またはメールで連絡が入ります。⑤当サイトはこのリンク経由の申込で広告収入を受け取ります。
仲介での相場は実家の売却相場を調べる3つの方法で。控除の期限は空き家の3,000万円特別控除に、選択肢の全体像は空き家を処分する4つの方法にまとめました。
9. そもそも、いつまで持ち続けるか
管理は目的ではありません。決めるまでの時間を買っているだけです。
| 持ち続けている間にかかるもの | 備考 |
|---|---|
| 固定資産税・都市計画税 | 勧告を受けると特例が外れて上がります |
| 管理費用(自分で行く/頼む) | — |
| 火災保険料 | 空き家は住宅物件として扱われないことがあります |
| 建物の劣化 | 売却価格に効きます |
| 空き家3,000万円特別控除の期限 | 相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで |
いちばん大きいのは、いちばん見えにくい期限です
相続した実家を売るときに使える3,000万円特別控除には、期限があります。相続開始から3年目の年末です。
「まだ決められないから、とりあえず管理しておく」を3年続けると、この控除が消えます。長期譲渡の税率20.315%で考えると、最大で約609万円の差です。年間の管理費用とは桁が2つ違います。
そして「とりあえず貸す」も控除を消します。要件と期限は空き家の3,000万円特別控除にまとめました。
10. 火災保険の扱い
空き家が「住宅物件」ではなく「一般物件」として扱われることがあります。保険料が変わったり、そもそも引き受けてもらえなかったりします。
ただし、これは各保険会社の引受基準の問題で、官公庁の一次情報では確認できませんでした。当サイトは根拠を示せないことは断定しません。契約中の保険会社に「誰も住んでいない状態になった」と伝えて確認してください。相続で契約がどうなるかは相続した実家の火災保険に書いています。
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解体した場合の金額も、並べておく
管理を続けるか、売るか、壊すか。3つ目の数字がないと比べられません。解体費用は現場の条件(前面道路の幅、隣家との距離、残置物の量)で大きく変わるため、相場から推し量ることができません。見積もりを取るのが唯一の方法です。
①解体してしまうと、住宅用地特例は確実に外れます(勧告と違い、こちらは元に戻りません)。②補助金は原則として契約前・着工前の申請です。解体してから申請しても出ません(全国の解体補助金一覧)。③相見積りを取ってください。1社では高いのか安いのか判断できません。④現地調査が必要になるので、遠方の場合は立会いの要否を確認してください。⑤当サイトはこのリンク経由の申込で広告収入を受け取ります。
費用の内訳は実家の解体費用、解体後の税金は解体すると固定資産税は何倍になるかに。片付けを先に済ませるほうが安く済みます(実家の片付けの手順)。
よくある質問
建物を残しておけば固定資産税は安いままですか
放置すると、安いままではありません。2023年12月13日以降、管理不全空家等として勧告を受けると住宅用地特例が外れます。特定空家に認定されるほど酷い状態でなくても、その手前の段階で外れます。逆に、指導の段階で直せば外れません。市からの通知を受け取れる状態にしておくことが重要です。
どれくらいの頻度で行けばいいですか
公的な目安は見つけられませんでした。官公庁が「月1回」などと示した資料はありません。判断材料になるのは、シルバー人材センターの標準的なメニューが月1回程度で組まれていることと、宮代町が年6回のパッケージを出していることくらいです。寒冷地の冬、台風の後、庭木が伸びる初夏など、季節で必要な時期は決まってきます。
水道は止めたほうがいいですか
寒冷地なら、少なくとも冬は止めるか水抜きをしてください。誰もいない家で凍結破裂すると、止める人がいません。ただし休止と閉栓は違います。閉栓してメーターを撤去すると再開時に費用がかかることがあるので、売る予定があるなら休止にとどめるのが無難です。扱いは自治体ごとに違うので、水道局に電話で確認してください。
電気は止めても大丈夫ですか
止めると換気ができず、照明もつきません。防犯設備を入れている場合も使えなくなります。一方、基本料金は毎月かかります。管理代行に中に入ってもらって換気する契約なら電気は要りますし、外から見るだけの契約なら不要です。管理の方法を先に決めてから判断してください。
シルバー人材センターは全国どこでも頼めますか
いいえ。空き家管理のメニューがある自治体に限られます。全国一律の制度ではありません。実家のある市区町村の公式サイトで「空き家 管理」を検索するのが最初の一手です。メニューがあれば料金も公表されていることが多く、比較しやすくなります。無ければ民間を探すことになります。
基本料金3,000円で全部やってもらえますか
やってもらえません。確認できた4市とも、基本サービスは屋外からの目視確認と写真付き報告書です。除草・剪定・小修繕は別料金で、時間単価または日額。さらに事務手数料12%が乗る例もあります。「年間36,000円で管理できる」と計算すると、実額を外します。
管理代行を頼めば、勧告は来ませんか
頼むこと自体が勧告を防ぐわけではありません。市が見ているのは建物と敷地の状態です。屋外からの目視だけの契約だと、雨漏りや内部の腐朽は分かりません。草が伸びている・郵便物が溢れている・外壁が傷んでいるといった外から見える要素は防げます。そして、市からの通知を確実に受け取れることのほうが、実は効きます。
隣から「木の枝が伸びている」と言われました
放置すると、隣の人が自分で切れます(民法233条。2023年4月施行の改正)。ただし切除の費用は原則としてこちら側の負担になりますし、関係も悪くなります。実家を売るときには境界の立会いなど近隣の協力が必要になる場面があるので、言われた時点で対処するのが結局は安く済みます。シルバー人材センターの剪定オプションが使えるか確認してみてください。
空き家バンクに登録すれば管理してもらえますか
もらえません。空き家バンクは売買・賃貸のマッチングの仕組みであって、管理の制度ではありません。登録しても、草は伸びますし郵便物は溜まります。ただし「決める」ための入口としては有効です。実際に売れるのかは空き家バンクは売れるのかにまとめました。
管理会社に何かあったとき、責任は誰が負いますか
近隣への損害については、所有者であるあなたが責任を負います(民法717条1項)。「管理会社に任せていた」は、被害者に対する抗弁になりません。管理会社との間で誰が負担するかは契約の問題です。契約書に責任の分担と保険の有無が書かれているか、必ず確認してください。空き家管理業には国の許認可制度が見当たらないため、事業者の質は自分で確かめる必要があります。
結局、いつまで持っていればいいですか
売る可能性があるなら、相続開始から3年目の年末が実質的な区切りです。空き家の3,000万円特別控除の期限で、これを過ぎると最大約609万円の差が出ます。年間の管理費用とは桁が2つ違います。「決められないから管理しておく」を続けると、決められないまま一番大きいものを失います。判断の材料は売る・貸す・持ち続ける?と空き家を処分する4つの方法に。
この記事で確認できなかったこと
- 民間の空き家管理サービスの料金相場。官公庁の一次情報に存在しません。当サイトは相場の数字を書きません。掲載したのは5市の公表額のみです。
- 管理の適切な頻度についての公的な目安。官公庁が頻度を示した資料は見つけられませんでした。
- 空き家が火災保険で「一般物件」として扱われるかどうか。各保険会社の引受基準の問題で、官公庁の一次情報では確認できませんでした。
- 空き家管理業に関する国の指針・ガイドライン。探しましたが確認できませんでした。許認可制度も見当たりません。
- 国民生活センターによる、空き家管理サービスに特化したトラブルの公表資料。確認できませんでした(不用品回収については別に公表資料があり、実家の片付けの手順に載せています)。
- 管理不全空家等の勧告が全国で何件出ているか。統計を確認できませんでした。
- 水道の休止・閉栓の扱いの全国的な統一基準。ありません。自治体ごとに名称も費用も異なります。
まとめ
- 「建物を残せば税金が安い」は、放置している限り成り立ちません。2023年12月13日以降、管理不全空家等の勧告でも住宅用地特例が外れます(地方税法349条の3の2)。
- 外れるのは勧告からです。指導では外れません。だから市からの郵便を受け取れる状態にしておくことが、そのまま税額に効きます。
- 近隣に被害を出したとき、所有者に「注意していた」という抗弁はありません(民法717条1項)。
- 越境した枝は、隣の人が自分で切れるようになりました(民法233条)。費用は原則こちら負担です。
- 寒冷地では凍結破裂が最大のリスクです。冬だけでも水抜きか休止を。休止と閉栓は違います。
- 郵便の転送は1年で切れます。自動延長されません。
- シルバー人材センターの空き家管理は、確認できた4市で1回2,500〜3,200円。ただし屋外からの目視と写真報告が基本で、除草・剪定は別料金+事務手数料12%の例もあります。
- いちばん大きい期限は、空き家3,000万円特別控除の「相続から3年目の年末」です。管理費用とは桁が2つ違います。
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- 固定資産税が高すぎないか確かめる方法|縦覧と、価格を争う「審査の申出」の宛先。
空き家の瓦が落ちて人にあたったら、賠償するのは所有者です——民法717条には「知らなかった」という逃げ道がありません。庭木も対象です。