空き家を壊さずに直す補助金|改修・活用に出るお金と、「3親等内の親族は対象外」の壁

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「壊すのに補助金が出るなら、直すほうにも出るだろう」。そう思って「空き家 改修 補助金」で調べ始めた人が、途中で必ずつまずくポイントがあります。

この種の補助金の多くは、空き家の所有者のための制度ではありません。申請できるのは移住者や購入者で、しかも「所有者の3親等内の親族は入居者にできない」と要綱に書いてある自治体があります。つまり、相続した実家を自分で直して使う——という使い方が、そもそも想定されていません。

この記事では、全国12自治体の要綱と国の制度を実際に読んで、誰が申請できて、いくら出て、どこで落ちるのかを整理します。そのうえで、所有者のまま使える道を3つ挙げます。

結論だけ先に

  • 改修補助の多くは「空き家バンク経由で買った・借りた人」が申請者です。白山市の要綱には「入居者または入居予定者が空き家の所有者の3親等内の親族でないこと」と書かれています。
  • さらに5年〜10年の居住誓約がつき、破ると返還です。和歌山市は10年、今治市は5年。
  • 外壁塗装だけの助成金は、一般的ではありません。横浜市は「補助制度はございません」と明記。宇都宮市は令和8年度から外壁塗装等を対象外にしました。
  • 所有者のまま使える道は①賃貸に出す前提の改修、②耐震改修、③省エネ改修(住宅省エネ2026キャンペーン)の3つ。③は移住者要件も居住誓約もなく、平成3年以前に建った家なら上限が100万円に上がります。

根拠と出典は本文にあります。急いでいる方は、下の目次から必要な章だけ読んでください。

まず、この補助金は「あなたのため」の制度ではないことがあります

要綱の条文を並べます。

自治体 要綱の規定
石川県白山市 要綱第3条「入居者または入居予定者が空き家の所有者の3親等内の親族でないこと」「市税を滞納していないこと」「過去5年の間にこの告示に基づく補助金の交付を受けていないこと」
山口県防府市 購入者要件は「空き家を親族(3親等以内)以外の者から購入した個人」。所有者が申請する場合は「賃貸する目的で改修し、新たに防府市空き家バンクに登録すること」(要綱第3条第1項)
和歌山県和歌山市 申請者は「和歌山県外からの移住者」。所有者ではありません
愛媛県今治市 「県外から令和3年4月1日以降に移住した方」が対象

親から相続した実家を、自分か子どもが住むために直す。この使い方は、多くの制度で正面から除外されています。「親族に貸すのはダメ」ではなく「親族が入居者だとダメ」と書かれている点に注意してください。

なぜそうなっているのか

これらは住宅政策ではなく移住・定住施策だからです。市が出したいのは「空き家が直ること」ではなく「人口が増えること」。だから外から来た人にしかお金が出ません。制度の名前が「空き家改修補助金」でも、財布は移住定住の予算です。

全国12自治体の実額を並べます

自治体 補助率 上限額 いちばん重い条件
北海道 木古内町 1/2 50万円(町内業者施工なら100万円) 5年以上の居住・賃貸を確約
秋田県 秋田市 1/2 移住者購入100万円/賃借30万円/市内在住者購入50万円 10年以上居住、市内業者施工
群馬県 桐生市 1/2(移住者枠2/3) 70万円(移住者枠100万円)+バンク加算20万円 5年以上定住(移住者枠は10年)、市内業者施工
栃木県 宇都宮市 — — 令和8年度から外壁塗装等が対象外
静岡県 静岡市 2/3以内 100万円(移住・子育て等は200万円) 空き家バンク経由、売買契約から1年以内
三重県 鈴鹿市 1/3以内 50万円 市外からの移住者限定、10年以上定住、申請は10月31日まで
石川県 白山市 1/2以内 50万円(山間5地域は100万円) 3親等内の親族が入居者だと対象外
和歌山県 和歌山市 2/3 改修50万円+家財処分10万円 県外からの移住者、10年以上定住・破れば返還
兵庫県 神戸市 1/2 最大200万円 社会貢献活動・地域活動の用途、2年以上
山口県 防府市 1/2以内 50万円 空き家バンク登録、市内業者、6件程度・先着順
愛媛県 今治市 2/3 最大400万円(子3人以上)+家財20万円 県外からの移住者、5年以内の売却等で返還
長崎県 五島市 1/2以内 UIターン50万円/新婚・所有者100万円+家財20万円 転入日から1年以内、市内業者、5年以上居住

補助率は1/3〜2/3、上限は50万〜400万円。桁は自治体でまったく違います。そして金額が大きいところほど、条件が重くなっています。

条件は4つの層に分かれています

① 空き家バンクへの登録が条件(要綱に書いてあります)

静岡市 要綱第4条 「空き家情報バンクに登録されたものであること」「空き家情報バンクを利用し、売買契約又は賃貸借契約が締結されたもの」
防府市 要綱第3条第1項・第14条第7号 「新たに防府市空き家バンクに登録すること」。完了報告書に「空き家バンク登録完了通知書の写し」を添付
白山市 要綱第1条・第2条第(1)号 「空き家バンクに登録された空き家の改修及び修繕に要する経費に対し、予算の範囲内で補助金を交付する」

空き家バンクそのものの実態(登録すれば売れるのか、手数料はどうなるのか)は、空き家バンクは売れるのかにまとめてあります。登録は補助の入口であって、出口ではありません。

② 移住者・県外からに限る

和歌山市は「和歌山県外からの移住者」、今治市は「県外から令和3年4月1日以降に移住した方」、鈴鹿市は「市外から移住する者」。同じ県内で引っ越すだけでは対象外になる制度があります。

③ 5年〜10年の居住誓約と、返還規定

自治体 誓約年数 返還規定
和歌山市 10年 「10年を経過するまでに…解約・売却・賃貸した場合」「転居した場合、やむを得ない理由がある場合を除き補助金を返還」
今治市 5年 「5年以内に改修した住宅を取り壊し、賃貸または売却等した場合は、補助金を返還しなければならない場合があります」
防府市 — 要綱第20条第2項「期限を定めてその返還を命ずるものとする」
静岡市 — 要綱第16条(補助金の返還)

10年です。50万円もらって10年縛られるのが得かどうかは、その家に10年住む確信があるかどうかで決まります。

④ 市内業者による施工

秋田市「秋田市内に本店、支店または営業所等を有する建設業者等」、鈴鹿市「市内に本店・支店・営業所を有する建設業者が施工」、防府市 要綱第2条第4号「市内に本社若しくは主たる事務所を有する法人又は市内に住所を有する個人の事業者」、五島市「市内に事業所を有する個人事業主、又は市内に本店を有する法人」。

木古内町は逆の書き方で、町内業者なら上限が50万円から100万円に上がります。

遠方の実家で、いつも頼んでいる業者に任せたい——という進め方は、この条件と衝突します。業者を決める前に、要綱の「市内業者」条項を読んでください。


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直せる家かどうかを、先に確かめる

補助金の条件より前に、そもそも直して使える家なのかという問題があります。接道が足りていない、既存不適格、基礎が傷んでいる——ここで止まると、補助金の話まで進みません。建築指導課で接道・用途地域・建ぺい率・容積率を先に確認してから相談すると、話がまったく変わります。

先に正直なことを書きます。相談しても、建て替えられない土地は建て替えられません。再建築不可なら、どの会社に相談しても答えは変わりません。先に建築指導課で、接道・用途地域・建ぺい率・容積率を確認してから行ってください(無料です)。その数字を持っていくかどうかで、相談の中身がまったく変わります。
それから、場所の話です。この窓口は10府県・29店舗にしかありません。栃木・群馬・埼玉(熊谷市のみ)・千葉(柏市のみ)・山梨・岐阜・静岡・愛知・三重・大阪だけで、東京都と神奈川県には店舗がありません。該当しない地域の方は、地元の工務店に直接あたってください。
相談は来店が必要です(電話相談は対象外だと成果条件に書かれています)。所要は90〜120分だと広告主が案内しています。

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相談の前に、この記事の「直しても使えないことがあります」の章に目を通しておいてください。

所有者のまま使える道が、3つあります

道1:賃貸に出す前提で直す

防府市の要綱は、所有者が申請者になれる形を用意しています。「補助対象空き家を賃貸する目的で改修し、新たに防府市空き家バンクに登録すること」(第3条第1項)。ただし3親等以内の親族の入居は除かれます。

国の制度としては、住宅セーフティネットがあります。

根拠法 住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律
登録制度 住宅確保要配慮者円滑入居賃貸住宅(セーフティネット住宅)。登録基準は床面積が原則25㎡以上、耐震性を有すること
改修費補助 居住サポート住宅改修事業(住宅確保要配慮者専用賃貸住宅等改修事業)。国1/3(地方公共団体を通じた補助は国1/3+地方1/3)、限度額50万円/戸
対象工事 バリアフリー改修、耐震改修、用途変更、間取り変更、子育て世帯対応、防火・消火対策、省エネ改修、安否確認設備、防音・遮音、居住に最低限必要な改修
家賃低廉化補助 補助率は国1/2+地方1/2。国費限度額は原則2.5万円/戸・月、国費総額300万円/戸。支援期間は管理開始から原則10年以内(国土交通省「家賃・家賃債務保証料等低廉化補助の概要」/2026年8月24日確認)

登録基準に「耐震性を有すること」が入っています。昭和56年5月31日以前の家をこの制度に載せるなら、先に耐震改修が必要になる可能性が高い、ということです。

貸すか売るか持ち続けるかの損益分岐は、相続した実家、売る・貸す・持ち続ける?で数字を並べています。

貸すと決める前に。3,000万円の控除が消えます

空き家の3,000万円特別控除の要件に、「相続の時から譲渡の時まで事業の用、貸付けの用又は居住の用に供されていたことがないこと」があります(国税庁 タックスアンサー No.3306/令和7年4月1日現在法令等)。一度でも貸したら、あとで売っても、この控除は使えません。

控除額は最高3,000万円(令和6年1月1日以後の譲渡で相続人が3人以上の場合は2,000万円)。制度の適用期限は令和9年12月31日までの譲渡です。「まず直して貸してみて、だめなら売る」という順番は、この控除を捨てるという意味を持ちます。いくら変わるかは空き家の3,000万円特別控除で確認してください。

道2:耐震改修——ここは所有者でも使えます

国の位置づけは住宅・建築物耐震改修事業(住宅・建築物安全ストック形成事業)です。

耐震診断(民間実施) 国と地方で2/3
耐震改修(住宅) 国と地方で2/3
住宅の耐震改修の限度額 その他の区域115万円/多雪区域140万円/密集市街地等(防火改修を含む)175万円
(国土交通省「住宅・建築物の耐震改修の支援策(令和8年度)」/2026年8月24日確認)

自治体の上乗せを含めた実例です。

自治体 診断 改修
静岡市 「わが家の専門家診断事業」で無料 補強計画+補強工事に115万円の限度内で経費の8割
岸和田市 別立て 改修設計 7/10・10万円/改修工事 7/10・85万円(所得要件該当で105万円)
姫路市 計画策定費補助として別立て 一般型 4/5・115万円/屋根軽量化 全額・60万円/耐震シェルター 全額・115万円(65歳以上)

診断と改修は別の補助です。診断だけ受けて改修しない、という使い方もできます。対象はどの市も昭和56年5月31日以前に建てられた(または着工した)木造住宅です。

当サイトが調べた範囲では、耐震関係の制度がある自治体は74自治体です。制度区分ごとの読み方は全国の補助金一覧にまとめてあります。

自分の市区町村の制度を調べる直す・貸す・売るを比べる空き家バンクの実態を見る

道3:省エネ改修——全国どこでも、所有者のまま使えます

ここまで見てきた自治体の補助金は、移住者や購入者に向けたものが中心でした。国が全国一律でやっている省エネ改修の補助は、それとは別の枠です。所有者かどうか、移住者かどうかを問いません。

令和8年度は「住宅省エネ2026キャンペーン」という名前で、国土交通省・経済産業省・環境省の3省が連携して4つの事業が走っています。

事業名 所管 補助上限
みらいエコ住宅2026事業(リフォーム) 国土交通省・環境省 義務基準相当800,000円/次世代省エネ基準相当400,000円。平成3年以前に新築された住宅は1,000,000円/500,000円
先進的窓リノベ2026事業 環境省 最大100万円/戸
給湯省エネ2026事業 経済産業省 高効率給湯器 最大17万円/台、エコジョーズ・エコフィール 最大10万円/台
賃貸集合給湯省エネ2026事業 経済産業省 最大100万円/戸

出典:国土交通省 3省連携事業概要/みらいエコ住宅2026事業 詳細資料/2026年8月24日確認

相続した実家は、たいてい平成3年より前に建っています。その場合、みらいエコ住宅2026事業のリフォーム枠は上限が100万円に上がります。

申請するのは、あなたではなく工事業者です

みらいエコ住宅2026事業の資料は、申請者を「工事施工業者」と定めていて、発注者は共同事業者の位置づけです。この事業に登録している業者に頼まないと、そもそも使えません。見積りを取る段階で「この補助金の登録事業者ですか」と聞いてください。

対象になる既存住宅は「平成28年12月31日以前に新築された住宅」を原則対象とし、平成29年以降の住宅でも「平成11年基準を満たさない住宅であることが証明できる場合は対象」とされています。

この枠は「空き家だから」出るお金ではなく、「省エネ改修をしたから」出るお金です。だから空き家バンクへの登録も、移住も、居住誓約も要りません。そのかわり、工事の中身が断熱や設備の側に寄っている必要があります。窓だけでも、先進的窓リノベ2026事業の枠が別にあります。

外壁塗装だけの助成金は、一般的ではありません

「外壁塗装 助成金 ○○市」で検索して何も出てこない、という経験をした人向けの章です。出てこないのが普通です。

横浜市:横浜市では、外壁塗装(遮熱、断熱タイプ含む)及び屋根の補修・葺き替えに対する補助制度はございません。

福井市:福井市には、ご自宅を外壁塗装する場合の補助金はありません。ただし、福井市空き家情報バンクの物件を購入し、リフォーム(外壁塗装等)する場合の補助金はあります。

福井市の回答が、この構造をそのまま説明しています。外壁塗装は「単独の制度」ではなく「空き家改修補助や一般リフォーム助成の対象工事の一項目」として現れます。五島市の空き家改修補助も、対象事業に「台所、浴室、便所、洗面所、内装、屋根、外壁、設備等の改修」と並べています。

そして、年度で消えます

宇都宮市の令和8年度の住宅改修事業費補助金には、こう書かれています。「令和7年度まで実施していた『選択工事(外壁塗装等)』は、令和8年度から補助の対象外」。去年あった制度が今年もあるとは限りません。去年の記事を読んで動くと、この種の変更に引っかかります。

国の制度は、市区町村を通してしか来ません

「国の空き家補助金」を個人が直接申請することはできません。国の制度は市区町村への支援であって、住民への支援ではないからです。

空き家再生等推進事業 空き家対策総合支援事業
実施主体 地方公共団体/民間 市区町村(空家等対策計画に基づく)
タイプ 除却事業タイプ/活用事業タイプ 基本事業/附帯事業
国費率 除却:国2/5
活用:地方公共団体が主体なら国1/2、民間なら国1/3
除却:所有者実施で国2/5、自治体実施で国1/2
活用:所有者実施で国2/5、自治体実施で国1/3
特徴 対象区域が限られる(過疎地域、地域住宅計画・都市再生整備計画に定められた区域など)。1戸・1棟から事業可能 活用は10年以上活用が条件。附帯事業に代執行の弁護士相談費用・財産管理制度の予納金が入る

令和8年度の当初予算は、この2事業の合算で59億円(+社会資本整備総合交付金等の内数)と国交省の資料に書かれています。

だから、あなたの市に制度が無ければ、国に直接申請する道はありません。逆に、市が空家等対策計画を作っていれば、制度が生まれる余地があります。「今は無い」と「これからも無い」は別です。

直しても使えないことがあります

接道——建築基準法43条

条文は「建築物の敷地は、道路に二メートル以上接しなければならない」(43条1項)。国交省の資料は「原則として4m以上の幅員の道路に2m以上接して」と説明しています。

ただし、ここには救済ルートがあります。

条項 内容 令和5年度の実績
43条2項1号(認定) 延べ面積500㎡以下で省令の用途に該当し、特定行政庁が認めるもの 1,232件
43条2項2号(許可) 建築審査会の同意を得て特定行政庁が許可したもの 6,579件

年間7,800件以上が実際に通っています。「再建築不可=永久に建てられない」は不正確です。詳しくは再建築不可の実家をどうするかに書きました。

既存不適格と違反建築は、まったく別のものです

既存不適格建築物 建てた時点では適法。その後の法改正で基準に合わなくなったもの。新たに施行・適用された規定は適用除外(建築基準法3条2項)
違反建築物 「改正前の従前の規定に適合していなかったもの」=建てた時点ですでに違法

どちらなのかを判断するために、建築確認済証・検査済証(または台帳記載事項証明書)が要ります。実家の片付けで捨ててはいけない書類に、紛失した場合の取り直し方を書いてあります。

よくある誤解が3つあります

誤解1:補助金はいつでも申請できる

先着順で、年度の途中に終わります。

  • 防府市:「6件程度 ※予算額に達した時点で募集を締め切ります(先着順)」
  • 神戸市:「申請額が予算に達し次第受付を終了します。」
  • 秋田市:「予算に達した場合、申請受付を終了することがあります。」
  • 鈴鹿市:申請期限は当該年度の10月31日まで(年度末まで受け付けません)
  • 白山市 要綱第1条:「予算の範囲内で補助金を交付する」

誤解2:工事してから申請すればいい

交付決定前の着工は、原則すべて対象外です。しかも多くの自治体で「契約」そのものが交付決定より後でなければなりません。

  • 神戸市:「必ず事前に申請をし、交付決定後に契約や事業を始めてください。申請前に着手したものは認められません。」
  • 静岡市:「申請は必ず工事の契約締結前に行い、交付決定後に契約を締結し着工」
  • 桐生市:「工事着手前に必ず申請すること」「交付決定後、2か月以内に工事に着手してください」
  • 宇都宮市:「すでに着工又は終了している工事は、補助の対象外」
  • 木古内町・今治市・五島市:いずれも同旨

誤解3:いつ買った家でも申請できる

取得からの期限があります。白山市は「売買契約又は賃貸借契約を締結した日から起算して6月以内に申請」(要綱第3条)、静岡市は「売買契約から1年以内の申請」。五島市は「転入日から1年を経過していない転入者」。

相続で取得してから何年も経っている実家は、この期限の外にいることになります。


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直す前に、直さずに売った場合の金額を見ておく

改修に200万円かけて、売却価格が200万円上がるとは限りません。直さずに売った場合の金額を先に置いておくと、直す判断が数字でできます。買取なら査定から数日で金額が出ます。

①買取は仲介より手取りが下がります。相場に近い額で売りたいなら仲介を先に検討してください。②査定額は売れる価格ではありません。③匿名のAI査定では実額は出ません。桁を確かめるだけのものです。④LINEからの相談は、このリンク経由の申し込みとして扱われません。フォームから進んでください。⑤日本国外からの申し込みは対象外です。⑥補助金の居住誓約を受けたあとに売ると、返還を求められることがあります。売る可能性が少しでもあるなら、補助金を申請する前に金額を確かめてください。

ラクウルで買取価格を出してもらう(無料)

金額が出たら、改修費と並べてください。「直して住む」「直して貸す」「直さずに売る」は、この2つの数字でしか比べられません。

よくある質問

相続した実家を、自分が住むために直したいのですが

移住・定住施策としての改修補助は、多くの自治体で使えません。使える可能性があるのは耐震改修の補助です。昭和56年5月31日以前の木造住宅なら、まず耐震診断(自治体によっては無料)から確認してください。断熱改修・バリアフリー改修の一般リフォーム助成がある自治体もあります。

親族に貸す場合はどうですか

白山市の要綱は「入居者または入居予定者が空き家の所有者の3親等内の親族でないこと」、防府市は「3親等以内の入居を除く」としています。親族への賃貸は対象外になる制度があると考えて、要綱を確認してください。

空き家バンクに登録すると、売れなくなりませんか

登録しても売却はできますが、補助金の要件として「バンクを利用して契約が締結されたもの」と書かれている場合、バンク外での取引は対象外になります。登録の実態と、仲介との関係は空き家バンクは売れるのかにまとめました。

10年の居住誓約を破ったらどうなりますか

和歌山市は「10年を経過するまでに解約・売却・賃貸した場合」「転居した場合、やむを得ない理由がある場合を除き補助金を返還」と明記しています。今治市も5年以内の取壊し・賃貸・売却で返還としています。「やむを得ない理由」の判断は自治体が行います。

結局、直すのと壊すのはどちらが得ですか

その家に住む人がいるかどうかで決まります。住む人がいないなら、直しても維持費が増えるだけです。空き家の維持費は年間いくら?と解体費用を並べて、更地にした場合の税額まで計算してから決めてください。

この記事で確認できなかったこと

  • 建築基準法の条文の逐語確認。e-Gov法令検索が取得できず、43条1項は島根県の公式解説、3条2項は内閣府提出資料からの引用です
  • 空き家再生等推進事業の交付要綱上の条番号。制度概要の資料までしか確認できませんでした
  • 空き家再生等推進事業「活用事業タイプ」の活用期間の要件(10年以上等)。※「10年以上活用」は空き家対策総合支援事業の基本事業で確認したものです
  • 空き家対策総合支援事業単体の令和8年度予算額(2事業の合算で59億円)
  • 宇都宮市の住宅改修事業費補助金の補助率・上限額(ページ本文に数値の記載がありませんでした)
  • 鈴鹿市・白山市の改修補助で、外壁・屋根工事が対象になるか(対象工事の明示がありませんでした)
  • 秋田市・桐生市・五島市・木古内町・鈴鹿市の居住年数誓約に違反した場合の返還規定(各ページに明記がありません)
  • 住宅・建築物安全ストック形成事業が社会資本整備総合交付金の基幹事業である旨の明記
  • 居住サポート住宅改修事業の令和8年度交付申請要領の原文(配布元PDFが取得できませんでした)

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直さないと決めたなら、壊す費用の幅だけ見ておく

改修補助が使えないと分かった時点で、選択肢は「そのまま売る」「壊して売る」「持ち続ける」に絞られます。壊す場合の金額の幅を知っておくと、この3つを同じ土俵で比べられます。

①この比較で「壊さない」という結論になることもあります。売れる見込みも使う予定もない土地なら、更地にしても税負担が増えるだけです。
②補助金を使う予定があるなら、見積りより先に自治体へ連絡してください。交付決定の前に契約・着工すると、ほぼすべての制度で対象外になります。
③複数の業者から連絡が来る仕組みです。電話を受ける時間が取れないなら、希望する連絡手段を備考欄に書いてください。
④いちばん安い1社をそのまま選ばないでください。マニフェスト(産業廃棄物管理票)の写しを出せるか、建設リサイクル法の届出を代行するか。安すぎる見積りは、ここを省いていることがあります。
サービス内容の説明は同社サイトの記載であって、当サイトが確かめた事実ではありません。

解体工事比較ナビで見積もりを取る(無料)

壊すと決めたら、申込から更地までの日数で逆算してください。届出だけで2〜3週間かかります。

まとめ

  1. 改修補助の多くは移住・定住施策。申請者は移住者や購入者で、所有者ではありません
  2. 白山市の要綱は「所有者の3親等内の親族が入居者だと対象外」。実家を家族で使う想定がありません
  3. 空き家バンクへの登録が条件(静岡市第4条、防府市第3条、白山市第1条)
  4. 5〜10年の居住誓約と返還規定。和歌山市10年、今治市5年
  5. 市内業者施工が条件の自治体が多数。木古内町は町内業者なら上限が2倍
  6. 所有者のまま使えるのは賃貸前提の改修と耐震改修。国の令和8年度資料が示す耐震改修の限度額は、その他の区域115万円・多雪区域140万円・密集市街地等175万円
  7. 省エネ改修は全国どこでも所有者のまま使えます。みらいエコ住宅2026事業は平成3年以前の住宅なら上限100万円。ただし申請するのは登録した工事業者
  8. 貸すと空き家3,000万円特別控除が消えます。「貸付けの用に供されていたことがないこと」が要件
  9. 外壁塗装だけの助成金は一般的ではありません。横浜市・福井市が公式に「ありません」と回答しています
  10. 先着順・交付決定前の着工は対象外・取得から6か月〜1年の申請期限。この3つで落ちます

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